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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

白Tシャツがなければ夏ははじまらない。そして白Tは無印良品が最高!

一枚の真っ白なTシャツを買わなければ、僕の夏ははじまらない……。

なーんて。
お前は80年代のコピーライターか。あるいは片岡義男か、わたせせいぞう気取りかっちゅう話だが、言ってることは事実なのだからしょうがない。
やっぱり夏は、白無地Tシャツが一番だ。

去年と一昨年は同じものを買った。
無印良品のインド綿ムラ糸生地を使ったシンプル至極な一枚だ。
だから今年はどこか違うブランドのものをと思って探していたんだけど、グルグル回った挙句、結局また無印良品で買ってしまった。

能がない、とは言わんでください。
一生懸命考えたけど、デザイン的にも着心地的にもコスパ的にも、無印の白Tシャツはやっぱり最高なんだから仕方がないのだ。

ジャストサイズよりもひとつ上のものを選び、少しだけトレンドっぽく着こなしたい

今年の僕が選んだ無印白Tシャツは、太番手天竺てんじく編みの“ガゼット付き半袖白Tシャツ”税込1,490円である。

ガゼットというのは、首元にあるV字型の切り替えのこと。
ヴィンテージスウェットなどにもよく見られるディテールで、生地の縮み防止や汗止めの機能を持っている。
かつてはスウェットやTシャツといったスポーツ系アイテムに欠かせなかったディテールだが、コスト削減や基本技術向上のため、1960年代以降は不要のものになった。
つまり素材の進化によって、ガゼットがなくても生地は縮まないし、汗も止められるようになったのだ。

でもこれがあるとヴィンテージ感が醸し出されるので、今もガゼット付きのスウェットやTシャツは人気がある。
この無印のガゼット付きTシャツは、袖口がリブになっているのも特徴だ。
首元のガゼット、袖リブ、それにやや厚手の生地も含めて全体的にクラシカルな雰囲気が漂うところが魅力。
最近はポケットTも人気だし、Tシャツの流れはややヴィンテージ寄りのようだ。

こういうオーセンティックなアイテムは、ジャストサイズでアイビーっぽく着るべきなのかもしれないけど、僕は自分の本来のサイズよりも少し上のものを選んだ。
あまりダボダボに着るのも若者に迎合しているようで嫌だけど、ワンシーズンものだから、ちょっとトレンドに寄せなければね。

以上です!

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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