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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

世界で一番オシャレなBluetoothスピーカー、見ーつけた!

すごくオシャレなスピーカーを買っちまったぜ。
MoriMoriというブランドのランタン型スピーカーだ。

クラシカルなアウトドア用ランタンの形をしているが、中身は充電式のLEDライトとBluetoothスピーカーを合体させた最新式のもの。
燃料タンク風の底部は360度に音が広がるスピーカー。
ランタンの芯を出し入れするもののように見えるつまみでLEDの光量を調整する。

ライトを覆うフードは強化ガラス製で高級感があり、全体的にムーディーな好デザイン。
店頭で見かけ「へえ〜、オシャレ」と思ったけど、デザイン優先でどうせ音は期待できないだろうなとパスしかけた。
でも念のために試聴してみたら、想像よりもはるかに音が良かったので、衝動買いとあいなった。

別売オプションのハンドルをつければ、いろんなところにぶら下げることもできる。
室内でインテリア的に使ってもかっこいいけど、やはりこのデザインを見ていると野外で使いたくなる。
木の枝に吊るし、家族や仲間とバーベキューをしながら音楽を流したりしたら最高だろうな。
持ち運んで使われることを想定しているため、ガラス部を保護できるウレタン入りのかっこいい箱もついている。

暗闇の中で小さく灯し、古くてメロウな曲を流したくなる

LEDの灯の部分は、オイルを染み込ませるロープ綿を模しているので、本当に古いランタンを燃やしているような錯覚にとらわれる。
音楽と灯りは相性がいい。
暗闇でぼんやり灯した光を見ながら、自分の年齢と同じくらい古くてメロウな曲を聴いていると、「ああ、人生ってこういうことなのかな」という気分になる。

LEDランタン型のスピーカーは有名なアウトドアブランドからも発売されているが、デザインは圧倒的にこのMoriMoriのものが優っている。
MoriMoriは、東京の広尾で2017年に創業した株式会社フォレストという新進気鋭メーカーのブランド。
ここはほかにもオシャレな照明系ガジェットを種々リリースしていて、ちょっと目が離せないかもしれない。

とりあえず今宵は、これで何を聴こうかな。
第1候補 Rubber Soul/The Beatles
第2候補 Harvest/Neil Young
第3候補 Runt/Todd Rundgren
あたりかな。ベタですが。
そんな気分にさせられる、なんともエモーショナルなガジェットなのです。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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