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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

オシャレ雑貨ブランドの携帯扇風機を、今年はオヤジも使います宣言

まだ梅雨のまっただ中だが、猛暑日になる日も出てきた。
こりゃ、今年の夏はどうなっちゃうんだろう?
日本の夏は毎年、殺人的な暑さになることがすでにデフォルトだ。
もう日本は亜熱帯性気候だと思って間違いないのかもしれない。
地球温暖化は由々しき問題だが、あえて一旦忘れてアホになってみよう。
僕の場合、「夏が来るぞイエーイ! 暑い暑い夏、最高!」と気持ちが盛り上がる。
四季の中で、真夏が一番好きなのだ。

ところで、『崖の上のポニョ』の主題歌を大橋のぞみと一緒に歌った、“藤岡藤巻”というミュージシャンをご存知だろうか?
藤岡藤巻はソニー・ミュージックの音楽プロデューサーとしてシブがき隊などのディレクターを務めた藤岡孝章氏と、博報堂の映画プロデューサーとしてジブリ作品をはじめとする様々な映画を手がけてきた藤巻直哉氏のコンビ。
1970年代にはこの二人+尾崎純也のトリオで、まりちゃんズというコミックバンドを組み活動していた。
まりちゃんズの曲はどれも抱腹絶倒の面白さなのだが、歌詞がとんでもなくブラックな内容ばかりで、そのほとんどは放送禁止。
「ブスにもブスの生き方がある」という代表曲のタイトルからも、そのエグさは伝わるだろうか。

1976年にまりちゃんズを解散した後、藤岡さんと藤巻さんはそれぞれの世界で活躍していたが、尾崎氏を抜いた形で2004年、藤岡藤巻として音楽活動を再開した。
下ネタやエグい内容が多かったまりちゃんズ時代とは違い、藤岡藤巻は中年男性の悲哀を描いたぼやき節の楽曲が多く、これまたとても面白い。

そんな藤岡藤巻が、可愛らしい大橋のぞみちゃんと並んで「崖の上のポニョ」を歌う姿は、とてもシュールに見えたものだ。
藤巻氏がジブリ作品のプロデューサーだから内輪受けから発展したであろうジョークだということはわかっていたが、まりちゃんズの悪行を知っている身としては、大橋のぞみのことが少し心配になるほどだった。

オヤジ向け瞬間冷却材との合わせ技で、体感気温が一気に下がって超幸せ!

ええーっと。私はいったい何の話をしているんだっけ?
そうそう。暑い夏の話だ! 

2007年に発売された藤岡藤巻のアルバム『藤岡藤巻Ⅲ』のオープニングソングソングは、「夏はもらったぜ!」というタイトル。
この曲がまた最高なのだ。

明るいアップテンポの演奏に乗せて、

夏夏夏夏夏夏夏夏夏夏夏夏、夏はもらったぜ〜 夏夏夏夏夏夏夏夏夏夏夏夏、夏はオレのもの〜
不快指数が90を超えりゃ(オヤジの季節さ) いよいよ来たぜオレ達の夏が(オヤジは熱いぜ)
汗も加齢臭も絶好調
おニューの海水パンツも買いました(ビキニのやつだぜ)
(※)

と、夏を満喫する全開オヤジ節が炸裂する。

(※「夏はもらったぜ!」より 作詞・作曲 藤岡藤巻)

後半にいくに従って曲は激しさを増し、オクターブが上がっていくのだが、ボーカルの舌はもつれ、音程は外れ、咳き込んだりして大変なことになっていく(もちろん、わざとね)。

これをリアルタイムで聴いていた頃、僕はまだ30代だったから人ごととして「アハハ」と笑っていられたのだが、50代の今となっては切実な自分ごとだ。
夏好きオヤジって、側から見るとこんな感じなのかもしれない。
でもいいんです! 夏は楽しい! それも暑けりゃ暑いほどいい!

それで今回、本当に何が言いたいのかというと、暑い暑い夏をより楽しむために、去年の夏から若い女子の間で爆発的に流行している携帯扇風機を買ってみましたという話だ。
しかもToffyというオシャレ雑貨ブランドの、“カメラ型携帯ファン”という相当にチャメっとしたものを。
首からぶら下げてスイッチをオンすると、レンズにあたる部分から空気が取り入れられ、上部から首や顔に向かって風を送ってくれるシステム。
とても涼しいし、首から下げていると可愛いと、妻や娘からも評判です。
あ、カラフルなLED電飾もついてるよ。

オヤジ流の使い方としては、これに「Coolist MEN SOUL 男魂」というアイテムをプラスすることをおすすめしたい。
首筋に塗る強力メンソールの瞬間冷却材なんだけど、多めに塗ったくったうえで携帯ファンの涼風を当てると、体感温度が一気に下がって幸せになれるのです。

女子アイテムである携帯扇風機、今年はオヤジも使わせてもらいますよ! 
悪いけど。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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