そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。
2019.8.22
アメリカの“不良テイスト”が最高な、旅行に最適のスタジアムカップ
夏休み、キャンピングカーで家族旅行をした我が家。
キャンピングカー旅は日常の道具をそのまま積み込んで使えるので楽だが、車内は揺れるし広くもないので少し工夫がいる。
特に食器は割れやすいから、プラスチック製のものを持っていくのがベターだ。
そこで、ちょっといかしたプラカップはないかと探し、見つけたのがこちら。
アメリカンホットロッドカルチャーの名キャラクター、ラットフィンクが描かれたプラカップである。
数種類のカラーバリエーションがあったので、家族3人分を色違いで購入した。
軽くて扱いやすく、スタッキングもできる優秀なこのカップ、いかにもアメリカンな雰囲気が最高だ。
“スタジアムカップ”と呼ばれるものらしいが、それもまたアメリカチックでいい!
ホットロッドカルチャーの名キャラクターは、ミッキーマウスへのアンチテーゼ
ご存知ない方もいると思うので軽く説明しておくと、ラットフィンクは、アメリカのイラストレーター兼カスタムカービルダーであるエド・ロスが、1961年に創作したキャラクター。
ビッグダディとの異名を持つエド・ロスは、1950〜60年代にカリフォルニアで興ったホットロードムーブメントのパイオニアである。
エド・ロスはラットフィンクを、“ミッキーマウスの父親”と勝手に設定。清廉潔白・品行方正な優等生に対する、強烈な皮肉とアンチテーゼを含んだキャラなのだ。
ラットフィンクは当時の不良少年の心をがっちりつかみ、その後も長く愛され続けた。
誕生から半世紀以上が経過するのに、今もそのヤバそうな雰囲気はまったく色褪せない。本当にエド・ロスは天才だったのだと思う。
ラットフィンク大好きな僕は、ディズニー大好きな我が家の小五の娘に、さりげなくこちらのカップを与えて使わせ、内心「フフ」とほくそ笑んでいるのです。
