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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

アメリカの“不良テイスト”が最高な、旅行に最適のスタジアムカップ

夏休み、キャンピングカーで家族旅行をした我が家。
キャンピングカー旅は日常の道具をそのまま積み込んで使えるので楽だが、車内は揺れるし広くもないので少し工夫がいる。
特に食器は割れやすいから、プラスチック製のものを持っていくのがベターだ。

そこで、ちょっといかしたプラカップはないかと探し、見つけたのがこちら。
アメリカンホットロッドカルチャーの名キャラクター、ラットフィンクが描かれたプラカップである。
数種類のカラーバリエーションがあったので、家族3人分を色違いで購入した。

軽くて扱いやすく、スタッキングもできる優秀なこのカップ、いかにもアメリカンな雰囲気が最高だ。
“スタジアムカップ”と呼ばれるものらしいが、それもまたアメリカチックでいい!

ホットロッドカルチャーの名キャラクターは、ミッキーマウスへのアンチテーゼ

ご存知ない方もいると思うので軽く説明しておくと、ラットフィンクは、アメリカのイラストレーター兼カスタムカービルダーであるエド・ロスが、1961年に創作したキャラクター。

ビッグダディとの異名を持つエド・ロスは、1950〜60年代にカリフォルニアで興ったホットロードムーブメントのパイオニアである。
エド・ロスはラットフィンクを、“ミッキーマウスの父親”と勝手に設定。清廉潔白・品行方正な優等生に対する、強烈な皮肉とアンチテーゼを含んだキャラなのだ。

ラットフィンクは当時の不良少年の心をがっちりつかみ、その後も長く愛され続けた。
誕生から半世紀以上が経過するのに、今もそのヤバそうな雰囲気はまったく色褪せない。本当にエド・ロスは天才だったのだと思う。

ラットフィンク大好きな僕は、ディズニー大好きな我が家の小五の娘に、さりげなくこちらのカップを与えて使わせ、内心「フフ」とほくそ笑んでいるのです。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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