2019.9.5
粋な大人が月2で食べたくなる奇跡のコース5000円のイタリアン 〜スーペルトラットリア リト〜
昔は料亭が軒を連ね、芸妓さんがお座敷に呼ばれる粋な大人の花街だった渋谷区円山町。
その流れそのままにおいしくて楽しいお店がたくさんあります。ここ、「スーペルトラットリア リト」もそのひとつ。イタリア郷土料理をベースにイノベーティブなものと、食材そのものをシンプルに楽しむもの、それらにマリアージュしたワインがあり、しかもリーズナブルってことで、あっという間に人気店となりました。
円山町はシェフの市川大介さんが若かりし頃、遊んでいた思い出の場所。
「チャラく思われたくはないのですが、渋谷から近くて昔の花街の色気がある雰囲気が好きなんです」と。
神泉、松濤、円山町エリアは、確かにセンター街とは違い、賑わい方にも色気があります。
扉を開けると階下に広がるダイニングフロアー。お店の構造にもどことなく色気を感じ、ちょっとワクワクしてくるのです。
18時に予約したのにすでに先客がいらして19時半には満席。
そしてまた22時頃に2回転目のお客さまがやってきます。
長年連れ添った夫婦のごとく、阿吽の呼吸で動いている市川さんと、ソムリエ兼マネージャーの金子和之さん。
実はふたりは高校の同級生で、部活(ラグビー)も一緒だったのです。やがて卒業してから市川さんが働いていた横浜のレストランで偶然再会。その後、イタリア修業に旅立った市川さんが帰国してからは、ちょいちょい会うようになったそう。そして市川さんの独立を機に金子さんに声をかけ、このお店のオープンとともに息のあった絶妙コンビができあがったという訳です。
24という席数をふたりだけで切り盛りするって結構大変なはず。
「彼(金子さん)がよく動いてくれるので大丈夫です。でも悲しいことに21時までしか、もたないんです。だから21時にビールを飲むんですよ。そうすると1時間半もつ。さらに22時過ぎにもう一杯飲むとクローズまでもつんですよ(笑)」と、市川さん。
こんなことをサラリと言える本当に仲良しのおふたりなので、いい空気が流れていてすごく居心地がいいのです。