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粋な大人が月2で食べたくなる奇跡のコース5000円のイタリアン 〜スーペルトラットリア リト〜

「なんでも熟成させればいいと思ってはいないですが、水分を抜いて、時間をおくことでうまみを凝縮させるという意味があります。いちばんいい状態で料理するために寝かせておく……結果、熟成しているという意識です」と言う市川さん。

豚と牛の脂は炭で焼くのがいちばん!
逆に鴨はフライパンで焼いた方が脂がおいしくなるのだそう。

コクはあるのに軽いのでいくらでも食べられます!
コクはあるのに軽いのでいくらでも食べられます!

肉料理をおいしく食べてもらいたいのでパスタは〆に。
コース6-7品だとお腹いっぱいになってしまってメインが食べられない……(私は言ったことがないセリフ)というお客さまも多いんですって。

だから〆パスタは何グラムからでもOKで、さらに2種類から選べます。両方っていうツワモノもいるそうですよ。
こちらはトスカーナ地方の郷土料理「ペポーゾ(牛ほほ肉のコショウ煮込み)」をパスタに仕立てたもの。がっつりと存在感のある牛肉のコッテリ煮込みなのにもたれる感じが一切ない。オイルは極力使わず、野菜のだしなどでのばしているそうで、市川さんの料理は翌日スッキリ感があるのです。

フラットなカウンターはライブ感たっぷり!
フラットなカウンターはライブ感たっぷり!

もともとファッション業界にいた市川さんは23歳で料理の世界へ。

「その当時、連れて行ってもらったイタリア料理店でシェフってかっこいいなと思って、料理人を目指しました。28歳から31歳までイタリア(ピエモンテ、リグーリア、トスカーナ、エミリアロマーニャ)にいて、日本にはない食材の組み合わせとか盛り付けを知りました。イタリアで出逢った縁で『オステリアウララ』はじめ、数店の料理長になり、いろいろ勉強させていただいたおかげで今の自分があります」

「初めて彼(市川さん)の料理を食べた時に味のバランスがものすごくいいと感じました。だからワインも合わせやすいんです」と金子さん。

本当にその通り! だからどんどん飲んでしまうのであ〜る。
金子さんも21時を過ぎるとビールを飲みだすのであ〜る。

食材にはこだわっているけど、誰でも来られて料理とお酒を存分に楽しめるお店にしたい。だからコース5,000円で頑張っている。
メニューは10日〜2週間くらいで変えているし、それ以前に行ったらもちろんアレンジしてくれる。
食べて飲んで1万円越えないメニューなら誰にも負けない自信がある、と言う市川さん。確かにこの価格ならメニューが変わるごとに行きたいと思うし、実際に行ける。

だからまだオープンして10カ月ですが、常に満席状態となったのは至極当然のお話。
できることならいつでもふらりと行きたいけれど、そろそろ無理なお願いになってしまうかなぁ。

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高橋綾子

たかはし・あやこ●フードパブリシスト。国内外ファッションブランドのプレス時代から培った〝食″へのこだわりは、舌の肥えた業界人も頼りにするレベルの高さ。年間1000を超えるという外食の日々が築き上げたおいしいもの好きが嵩じて、ついに2018年2月に東京・下北沢にてレストラン「üchï(うち)」をオープン。おいしいものしか喉を通らない不思議体質。
Facebook→https://www.facebook.com/ayako.takahashi.1671

uchi→http://uchi.tokyo/

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