2019.8.26
自称「卒業した」男〜おじさんのマウンティングが見苦しい話
女の子同士の会合というとそれが2人であろうと4〜5人であろうと、話す内容は1割のスパイス、つまり仕事とか美容情報とかこないだ行った旅行の話とか、を除いてほとんどが男の話になるのは全世界的な常識だし、もしそこに最近ご新規の男を捕まえたんだけどなんかイマイチ信用ならないとか、既存の男が自分勝手で暴言ばかり吐いてくるからいい加減見切りをつけようか迷っているとか、長く付き合ってる彼氏が浮気したとか、ホットトピックを持っている子がいれば、その日に話した他の話は2軒目のお会計をする頃にはほとんど記憶から消し去られるくらいには、ずっとそれについてこねくり回して話している。
それがネガティブな話であればあるほどそれはそうで、新しい彼氏と付き合って、なんだかすごく幸せ!みたいな話は、そっかそっかめっちゃいいね、と一応笑顔で最低限の祝福をしたのちにさらっと流して、男の悪口で盛り上がってお互いを慰め合い、100文字に凝縮すれば「そりゃ1%くらいの非はあるかもしれないけど、それってそもそもその男がこうだからああな訳で、あなたは全然悪くないし男が悪いしあなたはそんな男には勿体無いいい女だしそんなあなたを傷つけた男はクソでしかない」というようなことを、事例と比喩と言葉遣いを変えながら延々と言っている。
男とのデート中に女友達の彼氏の話なんかをしちゃう時もある
つまり盛り上がった女子会の次の日は、ああなんか昨日は楽しかったなぁ充実した夜だったなぁ私の生活って時々寂しいけど捨てたもんじゃないなぁ、なんてうっかり思いがちなのだけど、よくよく考えてみると「Aの彼氏がクソでBの彼氏はキモい」という、その会合が開かれる前から何ども擦ったような事実がより強固になっただけで、実際の収穫は特にない。
私のように、日々女友達誰かしらを捕まえて、何かを紛らわせているような人生を絶賛お送り中の人は、ちょっと真面目な場で、今週は何か変わったことはありましたか、興味深いものに触れましたか、と聞かれても、ちょっと久しぶりに会う友達に、最近恋愛の盛り上がった話とかあるの、と聞かれても、人の彼氏の性癖や浮気相手の属性に詳しくなっただけで、人に話すに足るような内容の話は何もないし、自分には何も起こっていない、ということはよくある。
だって、女の子同士の話なんていうのは究極の内輪ウケのみで成り立っていて、日韓関係がどうなるとか、香港デモの収束の兆しはとか、せめて吉本芸人のコンプライアンスとか、そういう第三者にお聞かせして一応通じる話題でもないし、実は最近宇宙で新たな物質が見つかって的に誰かに興味深いと思ってもらえることも何もないから。
だから私は女同士の話は花火大会の花火が如く、その場で爆発を楽しんで家には持ち帰らないというのが正しい扱いだと思うのだけど、それ以外の日常があまりに平坦なため、女子会の話が盛り上がりすぎて興奮冷めやらぬまま次の日出かけることはよくあるし、人との会話が途切れた時に、前日の女子会の誰かの彼氏の話くらいしか話題が思いつかない、ということも実はしばしばある。
ブツブツブツブツ何が言いたいのかというと、男とのデート中に女友達の彼氏の話なんかを肴にすることが結構ある、ということなんです。
別に、彼の意見を参考にしたいからではない。
よく、男のことで悩んでるから男の子の意見が聞きたくて、と男に恋愛相談をする女子がいるが、男のことを同じ男が冷静かつ客観的に分析できるなんていうことはないし、女友達に比べて男はこちらの言ってほしいことをうまく嗅ぎ取ってくれないので、相談相手の男に乗り換えようと思う場合を除いて、基本的には時間の無駄だ。ただ、クソ男の話をした時の男の反応というのは、ジャンル分けして噛み締めて、次の女子会の1割のスパイスになるくらいには楽しいものではある。