同窓会で再会するリナレン。互いの想いには微妙な変化が……

同窓会に出席することを決め、その開始前にいったん待ち合わせをするリナレン。

実は廉の挙式以来、東京とシンガポール、距離は離れていても連絡をとる密度は増していたのだ。
皮肉にも互いに既婚者となったことで、関係はより友好的なものとなり、特に仮面夫婦生活に疲弊していた里奈にとって、廉の存在は絶対的に信頼できる理解者となっていた。

（このあたり！　まさに「恋と友情のあいだで」揺れているのね！　里奈、ファイト！〈担当は里奈派〉）

だからこそ、廉のこんな発言に動揺してしまう里奈。

ふだんの自分なら行かないようなサークルの同窓会も、廉の誘いがあったからこそ参加を決めた里奈。

もしかしたら今の自分は警戒心がゆるんでいる？
仮面夫婦とはいえ既婚者なのに？
冷静に考えればこうして廉と会うことは危険かもしれないのに？

だけど、里奈はあえてその心配に蓋をしてしまう。
いつのまにか、里奈にとって廉はそこまでの存在になっていたのだ。

同窓会でサークルの女性たちに囲まれて楽しそうな廉を見て、里奈の心はさらにざわつき、不快感までもよおし始める。

廉の耳元では悪魔のようなささやきが

同窓会の企画「実は昔好きだった人」アンケートで男性第２位になった廉は、たちまち女性たちに囲まれ、会場は一気に盛り上がる。
やはりこういう時には場の中心にいるのが似合うのが、廉という男だ。

そして、突然「廉、おめでとう！」と声をかけてきたのは……

第２話でズバリ好み！と断言していた愛らしい結衣ちゃんなのであった。

（結衣ちゃん……もともとグラマーさんだったけど、いろんな意味でグラマラスに……）

さらに廉に近づいてきた女性がもうひとり。
学生時代は里奈と港区界隈で遊びまくり、今も親しい友人でいる未祐は、廉の耳元でこんなことをささやいて、去っていく。

ほんの数時間の同窓会のあいだに起きたさまざまな出来事が、里奈を、そして廉までも、いろんな意味で動揺させていく。
そしてついに里奈はこんな言葉を口にしてしまう……。

（いつもクールで冷静なあの里奈が！）

私の醜い独占欲で友達以上恋人未満の関係が変わってしまったっていい〜第16話（里奈）

自分でもびっくりするような言葉に、思わず廉の腕から手を放そうとする里奈。
だが、その腕をしっかりとつかみ、抱き寄せ、廉はささやいた。

男が妻にうんざりして、身も心も女友達のもとへと逃げたくなるとき〜第17話（廉）