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小学校で習う「歴史」は「ストーリーを楽しむ」感覚が大事。過去、現在、そして未来の大きな流れを理解しよう

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明治時代からは、「世界のなかの日本」を見てみよう

そして、江戸時代末期、黒船がやってくると、視点は日本国内から世界へと広がっていきます。

外国との交流を厳しく制限していた日本に、ある日、見たこともないような大きな船がやって来て、開国を求めます。ここからは「日本」という国が諸外国とどう向き合い、世界が大きく動く中どのような国をつくっていったかを追うパートになります。

江戸時代までは主に「日本の中のジャイアン」を追っていたのが、近代になると、世界の国々と日本の関係へと舞台が広がるのです。開国、近代化、帝国主義の時代、戦争を経て現代へ。どのような道をたどって、今の日本社会が形作られてきたのかを学びます。

小学校までの歴史では、まずは、この歴史の大きな流れを把握できればOKです。中学では、そこに枝葉をつけるように、その時代の出来事や行った政治を覚えていきます。少し先ですが、高校入試でも、「大まかな時代の流れを把握した上で、その時代の出来事や文化を理解しているか」が重要になります。そのために、大きな歴史の流れをつかんでおくことは、思っている以上に大切です。

また、中学では、小学校で学んだ内容を土台にしながら、歴史をより詳しく、最初から学び直していきます。小学校のうちに細かな年号や人物名を全て覚えられなくても大丈夫です。まずは、大きな歴史の流れをつかむことから始めてみてください。

歴史の流れをつかむための一番のおすすめの教材は、「小学校の歴史の教科書」です。
巻末などについている年表を切り離して、手元に置き、「いまどの年代の話をしているか」確認しながら読んでいきます。
また、多くの教科書には尺度年表(200年を1cmにするなど、その時代がどのくらい続いたかが一目でわかる年表のこと)が記載されているので、時代が変わる時などは、巻末などの歴史年表と尺度年表を比較しながら読んでいきます。
大事なのは、「歴史全体の中で、今学習している時代がどこで、今とどう繋がっているのか」を少し広い視野で見ることです。地図の中で、現在地を把握しながら目的地に進むことに似ているかもしれません。もちろん、読書が大好きな子、歴史好きには、『学習漫画 日本の歴史』(集英社)などを、物語として読んでいくこともおすすめです。
教科書を読むのは勇気がいるかもしれませんが、一冊の本だと考えると、写真も多く、案外読書量としては少ないものです。
最近は、歴史に関する動画もありますが、まずは現在地を確かめながら自分のペースで読める教科書や学習漫画がおすすめです。
どうしても、「文字がつらい」子には、NHK for schoolの「歴史にドキリ」がおすすめです。各回10分にまとめてあり、とてもわかりやすいです。その際にも、手元には、歴史年表と尺度年表をおいて「全体の中でどこの時代の話をしているか」理解しながら見てください。

歴史を学ぶことの意味を知ってほしい

大きな歴史の流れを考えると、ヒトの一生はあまりに短いものです。それでも、その短い人生の中で、大切な誰かのため、子どもたちの将来のために、数々の危機に知恵を絞り、懸命に生きてきた人たちがいました。その積み重ねの先に、今の私たちの社会があります。

歴史を学ぶということは、過去の人の名前や年号を覚えることだけではありません。先に生きた人たちの成功も失敗も、知恵も経験も借りながら、「では、自分たちはどうするのか」を考えることでもあるのだと思います。

小学生の生徒たちを教えていると、この子たちが大人になる20年後、30年後の世界はどうなっているのだろう、と考えることがあります。AIをはじめ、社会はこれからも大きく変わっていくでしょう。

時代の変化に、柔軟に落ち着いて対処できる力をつけてほしいと願いながら、私は歴史を教えています。大丈夫、あなたの命は、人類誕生の日から、絶えることなく親から子へと繋がれてきたもの。あなた自身も、人類が長い時間をかけて命を繋いできた、その歴史の先にいる。たとえ、年号が覚えられなくても、人の名前が覚えられなくてもいい。長い長い歴史の先に、今、自分がいる。一人じゃない。そのことを知っているだけでも、これからの世界を生きていく力になると、私は思っています。

いつも応援しています!!

写真はイメージです。(写真AC)
写真はイメージです。(写真AC)

 この連載は毎月第1月曜配信。次回は11/2(月)公開予定です。

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植木和実

うえき・かづみ●1976年生まれ。不登校専門オンライン家庭教師「イエローシードラビー」代表。東京大学大学院修了、生命科学修士。認定心理士。
学生時代からの家庭教師歴は20年以上。小学生から大学受験生まで、学年を問わず全教科の指導を行い、時に一緒に戦略を練り、時に本音をこぼしあいながら伴走してきた。ダウン症の愛娘(師匠)に恵まれ、教育の基礎を学ぶ機会を得る。企業での研究職等を経て、2020年に不登校専門オンライン家庭教師「イエローシード」を立ち上げる。勉強の遅れは取り戻すことができる。子どもたちとその家族に、どんな状況からでもリカバリーは可能であり、あきらめなくていいと伝えたい。絶対に幸せになってほしいと思っている。

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