2020.4.28
「長芋のワサビ漬けの人」ウォルシュ・ジュリアン(陸上選手)〜#いまスポーツにできること
ジャマイカ人の父と日本人の母を持ち、生まれはジャマイカで、3歳から日本で育つ。
高校から陸上部に入り、2年生あたりからメキメキと頭角を現し、インターハイなど各大会で大活躍。東洋大学入学後もその躍進は止まらず、2016年のリオデジャネイロ五輪の400m代表として400m走と400mリレーに出場。
400mの自己ベストは日本歴代4位の45秒13。
最近、にわかにSNSで「バトン」「リレー」が活発になっている。
指名された人が自己紹介をしたり好きなものを答えたりして、次に答える人を決めるというものだ。
十数年前、ミクシィで盛んにバトンが回っていた際に、私もいくつかやったことはあった。
しかし「これは結局チェーンメールと変わらないのではないか……?」ということに気が付き、以後「バトンを止める主義」を貫こうと決意した。ほどなくしてバトン文化が下火になったので、その決意すら忘れかけていた現在になって、まさかのバトン再燃である。
今回「バトン」「リレー」がここまで活発に回っているのは、新型コロナウイルス感染症拡大による不安が増し、誰かと連帯感を持ちたいという気持ちを多くの人が抱いているからなのか。
あるいは外出自粛により家で過ごす時間が増えたからだろうか。
ともあれ、有名人を含め多くの人たちが「バトン」「リレー」に参加している。
その中でも特に注目を集めているのが、陸上選手たちによる「#いまスポーツにできること」リレーである。
このハッシュタグは、そもそも日本サッカー協会が「Sports assist you~いま、スポーツにできること~」と銘打ち、「ひとりでも、また室内でも取り組むことで健康の維持、促進につながるコンテンツの提供」を行うという名目で作られたものだ。「#いま、スポーツにできること」のハッシュタグとともに、サッカー選手の室内リフティング練習や手洗い動画などがSNSで発信され、やがて他競技にも広まっていった。
だが、陸上選手たちの「#いまスポーツにできること」リレーは、他の多くの「バトン」「リレー」とは少々趣が異なると思っている。
なぜならこのリレーは日本陸上競技連盟が把握をする統率のとれたもので、1人が次の1人を指名するという様式もきちんと決められ、動画も字幕付きの手のかかったものだからだ。
何より陸上選手がバトンを渡してリレーを行う、というのはリレーの正しい姿ではないのか。