2019.8.2
四季を感じる和牛料理、日本人の心に染み渡る肉割烹の世界
天草の天然鰻を窯で香ばしく焼き上げ、手巻き鮨として。
この一品は牛肉が一切使われていないが、満足度は非常に高い。
ちなみに鰻は牛肉との共通点が多い食材だ。
焼き以外に蒸しという工程を入れるか入れないかで、フワフワの食感や弾力のある食感を表現できたり、
白焼きとタレ焼きのバリエーションがあったり、
鰻の脂の旨味を活かすタレの存在だったり、
牛肉に負けず劣らずしっかりとした旨味がある食材であったり。
だからこそ、肉バカは鰻を食べに行くと、いつも勉強のつもりで頭をフル回転させながら味わっているのだ。
この時期ならではの鮎。
そして焼き茄子。
牛テールスープは、食べやすく骨を抜いた鮎の香りと味わいを消さずに包み込んでくれ、見事にマリアージュしている。
細かなサシの入ったリブロースの巻きを厚めのカットで漬けにしている。
しかも、日本屈指の牛飼い名人である田村さんが肥育した牛2種類の食べ比べ。
一切れは純但馬血統の神戸ビーフで、蕩けるような滑らかな食感に、余韻の長い旨味が舌に残る。
もう一切れは純但馬血統ではない田村牛で、より脂の甘みのインパクトが強い。
そえられた地辛子との相性も抜群だ。
ランプにくっ付いたネクタイという部位をたたきに使っており、鉄分を感じさせる濃厚な旨味がある。
火入れの絶妙さも特筆に値する。