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反論に反発されないためならこのひとこと 第14回 Don’t take it personally.

ヴァイオリニストとして活躍しながら、ニューヨークで音楽コンサルティング会社を起業した廣津留すみれさん。
ハーバード大学卒業、ジュリアード音楽院修了という華々しい経歴ながらも、渡米したてのころは、非ネイティブとして英語で苦戦したそうです。
そんな廣津留さんが、アメリカでの暮らしで学んだ実践的な英会話フレーズを紹介。
「これってネイティブスピーカーはなんて言うの?」を、噛み砕いて説明します。

前回は、分からないことがあったときに使いやすいフレーズをご紹介しました。
今回は、気兼ねなく反対意見を述べたいときに使いやすいフレーズをご紹介します。

会議や議論をしていると、相手の意見に反論しなければいけないときもしばしば。悪気はないのに、本人に嫌われたらどうしよう…とか、この人私のこと嫌いなのかな…と思ったこと、ありませんか? それを回避するための一言のおはなしです。

大学の授業でも、仕事のミーティングでも、アメリカの議論の基本はとにかく「発言」すること。自分が言おうと思っていたことを前の人に言われようが、特にアイデアがなかろうが、何かしら発言してその場に貢献をしなければ、存在を認められないというシビアな環境です。大学では発言しなければ参加点すらつかないことも。

そもそも学校では先生の講義を聞くのがメインな「受け身」の教育スタイルが多い日本で育った私にとっては、毎回授業で意見を述べるだけでも難しかったのですが、そんな中でも一番ハードだったのは人のことを傷つけないように反論することでした。

まず反論するには自分がそれだけ強い意見を持っていること、そして攻撃的になりすぎて相手が気分を害してしまわないか…と気遣いも大事。いくら議論のためとはいえ、誤解を恐れずに思い切って反対意見を言えるようになるには、それなりに時間も覚悟も必要でした。

相手が批判を個人的にとらえてしまうんじゃないか? と心配になってしまったとき、「悪気はないんだけどさ」と付け加えられる言葉をつけて、シンプルに論理立てて説明するだけで相手に与える印象も変化したものです。

とはいえ、そんなことで気分を害さないのが議論マスターのアメリカ人。ミーティングや授業が解散となった瞬間に、「おつかれさまー!ランチ行く?」と完全に元通りなのが気持ち良いところです。反論=「より良いアイデアを見つけるための効率的な手段」とわかっているからこそ、個人的にとらえることなくさっぱりしているのです。あなたは気になりますか?

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廣津留すみれ

ヴァイオリニスト。大分市出身。12歳で九州交響楽団と共演、高校在学中にニューヨーク・カーネギーホールにてソロデビュー。ハーバード大学(学士課程)卒業、ジュリアード音楽院(修士課程)修了。ニューヨークで音楽コンサルティング会社を起業。現在は成蹊大学客員講師、国際教養大学特任准教授の他、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)のコメンテーターも務める。

著書に『ハーバード・ジュリアードを 首席卒業した私の 「超・独学術」』『私がハーバードで学んだ世界最高の「考える力」』『新・世界の常識 複雑化する時代を生き抜く54の思考と言動』、翻訳書に「イツァーク ヴァイオリンを愛した少年」(トレーシー・ニューマン文/アビゲイル・ハルピン絵)がある。。2022年にデビューCD『メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲+シャコンヌ』をリリース。

近影©Brandon Ilaw

公式サイト https://sumirehirotsuru.com/
インスタグラム @sumire_vln

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