2022.12.28
冬の手荒れとタイツに浮かぶ謎の筋
翌朝、手袋を取ってみたら、近年見たことがないくらい、手がすべすべになっていた。
「うわあ、すごい」
と感激し、やはりおばちゃんの肌荒れには、単品だけではなく、二段重ねでいかないと、効果はないとよくわかった。といっても、水仕事をするたびに、こまめにハンドクリームを塗ってケアしてきた人は、こんな思いはしないだろう。だいたい、ハンドクリームを塗って、両手がじんじんと赤くなってしみるまで手荒れを放っておいた私が悪いのである。
私はこまめにやるということができない質なのだ。ここはちゃんとしなければと思うところは、きちんとするけれど、自分のなかの優先順位が低い事柄に関しては、先延ばしにする。たとえば同年配で、ヘアメイクや美容の優先順位が上位にある人は、自分の体の手入れを怠らないはずだ。しかし私はどうしてもそのジャンルに関しては、面倒くさくて仕方がない。そしてあまりにひどいと自分で呆れ果ててやっと手を施すので、いつも遅きに失しているのだ。
水回りの掃除をしたり、庭仕事をしたりするときは、ゴム手袋を着けるが、できれば着けたくない。それすら面倒くさい。素手で何でも思いっきりやりたいので、私の手はダメージを受ける。それなのに復活してくれて、手をかければちゃんと戻るのだなあと、我が手に申し訳ない気持ちになった。それからは気をつけて、ドラッグストアで購入した、「プロ用」と表示のあるハンドクリームをこまめに塗るようにしている。