2020.5.10
可もなく不可もなく…70点止まりの人生でいいのだろうか~MBお悩み相談その9
MBの回答
※動画での回答は最終ページをご覧ください!
ご相談、ありがとうございます。
私自身もサブローさんと同じ歳くらいの頃、サラリーマンとしてそれなりに活躍していた頃に、全く同じ気持ちでした。
「不幸ではないが幸福でもない」――
その「70点」の感覚はとてもよく理解できます。
そして、私もサブローさんと同じで
「特別好きなこと」
「他人を凌駕できるくらい好きなこと」
に自信が持てずにいました。
今ではこのポジションにいるからこそ多くの人がそうは思わないでしょうが、実際私より服好きな人は山ほどいるし、私よりセンスのいい人は沢山いるのです。
そんな中、「特別」を持たざる自分が「服の世界で幸せを掴む」自信などありませんでした。
「このままサラリーマンとして、不幸でもないし幸福でもない人生を過ごすのも悪くないかな」
そんな風に思っていた時期もありました。
そしてそれ自体を悪いとは今でも思っていません。
この連載で何度も繰り返す通りですが、幸福の形とは人それぞれで違うものです。
「70点の人生」を理想と考える人もいるでしょう。
幸せとは主観によって決まるものだからこそ、外から定義できるものではありません。
なので、サブローさんがこのままサラリーマンとして70点の人生を選ぶ、のも一つの答えだとは思います。
……ですが、私はある時フッと大変な事実に気がついたのです。
人は必ず死ぬ、その最後の瞬間に何を思うのか
「人は死ぬ」
「人生は終わる」
ということに。
この当たり前の事実は私を簡単にあせらせました。
私は「不幸でもないし幸福でもない人生」「70点の人生」でもいいかな? と思っていましたが、「死ぬ時にそれで後悔しないだろうか」と疑問に思ったのです。
もし輪廻転生が存在せず、人生がただの一回きりだったとしたら。
きっと私は最期に目を瞑る時、命の灯が消える時、過去の自分を呪うでしょう。
「どうしてもっと好き放題、わがままに楽しまなかったんだ」と。
そう感じた私は「ぬるま湯」に浸ることをやめて、理想を生きることに決めました。
洋服屋さんとして頑張っていた28歳くらいの頃です。
そこからあらゆることを試しました。