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今すぐ自宅でできる! 自律神経の名医が実践する心身の免疫力を上げる健康習慣【心構え編・7か条】

いまや長寿大国といわれる日本ですが、平均寿命から健康寿命(心身ともに自立し、健康上の問題で制限されることなく日常生活を送れる期間)を引いた年数が、男性は約9年、女性は約12年、と世界各国よりも高い傾向にあるのも実状です。
将来できるだけ長く、自分の足で元気に歩き回り、家族や友人と楽しい時間を築くために今からすべきこととは?

今回は、自律神経研究の第一人者で、著書『最後の日まで笑って歩ける ため息スクワット』が話題の小林弘幸医師が、自ら実践する健康習慣を紹介します。心構え編7か条です。
※書籍から一部抜粋してお届けします。

1.ちょこっと早起き、 大事なのは心の余裕

自律神経は、夜間は副交感神経(ブレーキ)、昼間は交感神経(アクセル)が優位になるもので、朝は副交感神経から交感神経へとバトンを受け渡す大事な時間です。本来であればゆっくり時間をかけて交感神経優位に持っていきたいものですが、時間ギリギリに起きて慌ただしく準備をするようでは、交感神経を叩き起こす形になります。ここで生じた自律神経の乱れは、1日中あとを引くことも。朝はちょこっと早起きして、余裕を持って身支度を整えましょう。もちろん朝いちばんのため息スクワットもぜひ。

2.いざという時ほどゆっくり動く、を念頭に

心配事があるとき、ミスをしてしまったとき、ここ一番の大勝負を前にしたとき、心がキュッとなって無闇にバタバタと動いてはいませんか? すると不安はさらに大きくなり、とても平常心ではいられなくなります。焦ってジタバタすると交感神経ばかりが高ぶり、自律神経のバランスが大きく崩れるからです。そんなときは深い呼吸をし、あえてゆっくり動くこと。自ずと自律神経のバランスが整い、落ち着いてトラブルや課題に対処できるはずです。

3.若々しさを阻害するのは糖と酸だと覚えておいて

切ったリンゴはしばらく経つと、断面が茶色に変わります。このとき起こっているのは「酸化」。物質と酸素が結びついて起こる作用で、金属でいうサビです。私たちの体も加齢とともに酸化が進みます。また、糖質の多い不摂生な食事をしていると体の「糖化」も進みます。酸と糖は老化の原因物質。対抗するためには抗酸化成分を含む食品と食物繊維をたっぷり摂ること。若々しさを保つのに重要なのは、適切な運動と食事、ふたつのセットなのです。

4.発酵食品は量より種類が肝心。 定番プラス2が理想

味噌、醤油、ぬか漬け、キムチ、納豆、チーズ、ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内環境を整える力を持っています。発酵食品はなるべくたくさん食べたほうがいいのですが、量よりも種類を増やすことがポイント。腸内細菌の状態は、人それぞれだからです。まず、食べると体調が良くなる自分に合うものを確実に摂り、さらに腸内環境の多様性を高めていきましょう。自分にとっての定番発酵食品に加え、他に2種類くらいを食べるよう心がけてみてください。

画像/写真AC
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小林弘幸

こばやし・ひろゆき●1960年埼玉県生まれ。順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。87年順天堂大学医学部卒業。92年同大学大学院医学研究科修了。
自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手のコンディショニング指導にも関わる。〝腸のスペシャリスト〟でもあり、順天堂医院に日本初の
便秘外来を開設した。様々な形で健康な心と体の作り方を提案し、『世界一受けたい授業』『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』などメディア出演、講演活動も盛んにおこなう。
『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』『医者が考案した「長生きみそ汁」』など、ベストセラー著書も多数。

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