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腸内環境だけでなく、眼精疲労や記憶力低下、睡眠障害にも効く? 10種類以上の「ヨーグルト」をガチ試食してみた

ドラマ化もされた『死にたい夜にかぎって』で鮮烈デビュー。作家としての夢をかなえた爪切男が、いま思うのは「いい感じのおじさん」になりたいということ。これまでまったく興味がなかったのに、ひょんなことから美容と健康に目覚め……。中年男性が本気で挑む美容と健康にまつわるエッセイ連載です。

前回は健康チェックのバロメーターともいわれる大切な「おしっこ」がテーマでした。
今回は前回の流れで大きな興味が芽生えた「ヨーグルト」について。

(イラスト/山田参助)

第35回 「ヨーグルト」という白い沼

(イラスト/山田参助)
(イラスト/山田参助)

 ハマった。沼にハマってしまった。それは突然の出会い。雪のように真っ白で、蜜のように甘い誘惑。もがけばもがくほど深みにハマってゆき、私はこの沼からしばらく抜け出せそうにもない。
 そう、四十四歳にして、私はヨーグルトという白い沼にどっぷりとハマってしまった。

 きっかけは〝おしっこ〟だった。
 健康の証ともいえる「限りなく透明に近いイエロー」なおしっこを目指し、利尿効果を高める食べものを探し求めた私は、併せて尿酸値の上昇を抑える優れものとして、「明治プロピオヨーグルトPA-3」なるものがあることを知る。
 目的のブツを求めて訪れた近所のスーパー、そのヨーグルト売り場にて、カルチャーショックと呼んでもいいほどの衝撃を私は受けることになる。

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 私が知らなかっただけで、最近のヨーグルト……実はちょっとヤバいのである。
 私の中でのヨーグルトのイメージといえば、明治の「ブルガリアヨーグルト」や、グリコの「朝食りんごヨーグルト」に、あとはオハヨー乳業の「~がおいしいヨーグルト」シリーズが代表的なものとして挙げられる。
 ところが最近では、ヨーグルトそのものの美味しさに加え、私たちの身体にさまざまな良い影響を与えてくれる「機能性」が重視されたものが多数販売されているようだ。
 ズラリと陳列されたヨーグルトに目をやる。胃の負担を和らげてくれるもの、内臓脂肪を減らすのを助けてくれるもの、大腸の腸内環境を改善してくれるもの、眼精疲労、睡眠障害、美肌促進に効果があるもの、果ては、記憶力の低下を抑えるものまである。失礼ながらここまでくるとちょっと怪しい(褒めてます)。

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爪切男

つめ・きりお●作家。1979年生まれ、香川県出身。
2018年『死にたい夜にかぎって』(扶桑社)にてデビュー。同作が賀来賢人主演でドラマ化されるなど話題を集める。21年2月から『もはや僕は人間じゃない』(中央公論新社)、『働きアリに花束を』(扶桑社)、『クラスメイトの女子、全員好きでした』(集英社)とデビュー2作目から3社横断3か月連続刊行され話題に。
最新エッセイ『きょうも延長ナリ』(扶桑社)発売中!

公式ツイッター@tsumekiriman
(撮影/江森丈晃)

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