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日本酒美容法で体の芯からポッカポカ! 幾夜も酒に溺れ、人生を狂わされた男がようやくたどり着いた“お酒とのおいしい付き合い方”

爪切男、四十にして惑う?
ドラマ化もされた『死にたい夜にかぎって』で鮮烈デビュー。『クラスメイトの女子、全員好きでした』をふくむ3か月連続エッセイ刊行など、作家としての夢をかなえた著者が、いま思うのは「いい感じのおじさん」になりたいということ。これまでまったくその分野には興味がなかったのに、ひょんなことから健康と美容に目覚め……。

前回は大ヒット中のMEGUMIさんの美容本を熟読して考えたことでした。
今回はその美容本でも少し紹介されていた、「日本酒」が関係する美容法についてお伝えします。

(イラスト/山田参助)

第27回 日本酒の化粧水に酒風呂に酒粕パック! お酒って美容にもいいんです!!

「健康」を語る上で避けては通れぬテーマ。それは〝お酒とのおいしい付き合い方〟ではなかろうか。
「酒は百薬の長」という言葉があるように、適量のお酒を嗜むことはどんな良薬よりも体に良いと言われている。でも人生には、記憶を失くすぐらい酒に溺れたい夜のひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつぐらいは誰にだってあるものだ。私にはある。もっとたくさんある。

 気のおけない仲間と始発まで飲み明かし、帰宅後に熱々のシャワーを浴び、何事もなかったような顔で仕事に向かう。若い頃には当たり前のようにできていたそんな無茶はもうできない。そりゃそうだ。だって私は立派な〝おじさん〟になったのだから。
 健康と美容に目覚め、四十代も半ばに差し掛かった今だからこそ、これから先の飲酒生活について再考すべきときなのかもしれない。にわかにそう思い立ち、上手なお酒の嗜み方について、インターネットや雑誌やらでいろいろと調べてみたところ、思いも寄らぬ情報が私の目にとまった。
 
 日本酒って美容にとってもいいらしい。

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「飲む」のではない。お酒を作る工程で取れる酒粕を使った全身マッサージや、日本酒の成分が配合された化粧水、はたまたお酒の入った入浴剤などを用いた美容法で、驚くべき「美肌効果」が得られるらしい。ちょっと調べてみるだけで出るわ出るわ、私が知らなかっただけで、日本酒を用いた化粧品って意外とポピュラーなものらしい。

 手探りで美容生活をスタートさせた頃、化粧水に関する知識がまったく無かった私は、少しでも自分が興味を持てそうな製品を使おうと、「なめらか本舗」の「豆乳イソフラボン化粧水」を手に取った。
 答えは簡単。私は小さいころから豆腐が大好きだからだ。豆腐に多く含まれているイソフラボンが配合された化粧水なら飽きることなく使えるのではと踏んだのだ。
 その目論見通り、今では基礎化粧品のすべてを豆乳イソフラボンシリーズで揃えるぐらいに愛用しているわけだ。
 でも、そろそろ新しい一歩を踏み出してもいい頃かもしれない。イソフラボンから卒業、大豆から日本酒へ。

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新刊紹介

爪切男

つめ・きりお●作家。1979年生まれ、香川県出身。
2018年『死にたい夜にかぎって』(扶桑社)にてデビュー。同作が賀来賢人主演でドラマ化されるなど話題を集める。21年2月から『もはや僕は人間じゃない』(中央公論新社)、『働きアリに花束を』(扶桑社)、『クラスメイトの女子、全員好きでした』(集英社)とデビュー2作目から3社横断3か月連続刊行され話題に。
最新エッセイ『きょうも延長ナリ』(扶桑社)発売中!

公式ツイッター@tsumekiriman
(撮影/江森丈晃)

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