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【動画つき独占インタビュー】れいわ新選組・山本太郎代表「来年7月の参議院議員選挙で議席を2ケタに乗せたい」

サービス精神は旺盛。笑いを交えて、わかりやすく対話をする人である。(撮影/熊谷 貫)
サービス精神は旺盛。笑いを交えて、わかりやすく対話をする人である。(撮影/熊谷 貫)

市民政党をマネージメントしていく上で一番大変なことはお金

畠山
市民政党をマネージメントしていく上で、一番大変なことはなんですか。

山本
正直なところ、お金ですね。これまでの政党は、お金のために身を売る、政策を売るのが一般的でした。票とカネのために政策を売って魂を捧げてきた。私はこの儀式があるために、国がここまで壊されたと認識しています。だから私たちはそれができません。同じことをするんだったら、存在する理由がない。私が政治をやる意味はありません。

畠山
そうなると、党の活動を支えるのは政党交付金になりますか。

山本
政党交付金はいただきますが、実際には日々のランニングコストで消えています。足りない。例えば今回、21人の候補者を出す体制を整えるだけで、毎月マイナス1千万円ぐらいが消えました。参議院選挙でいただいた寄付の残り分も底をついて、ショート寸前のところをギリギリで回していました。

畠山
れいわ新選組の特徴は「個人寄付」の多さです。2019年の参議院選挙時は個人寄付で約4億円を集めました。政党別では日本共産党に続いて多い。2019年度の個人寄付額は自民党よりも多かった。これは驚くべき数字です。

山本
本当にありがたい。今回、議員が増えたことで政党交付金は増えますが、収支が劇的に改善されるわけではありません。これからも選挙ではみなさんからのご寄付をいただきながら、挑戦できるレベルを広げるか、狭めるかの判断をしていくことになります。

畠山
今回の衆院選では、個人からの寄付はどれくらいになったんでしょうか。

山本
今回は21人を立てて、3億数千万円の費用がかかりました。そのうち2億円を個人からのご寄付でいただいたのは、むちゃくちゃデカい。すごいと思いますよ。あとは私と党からの持ち出しで1億円。人によっては1千万円寄付してくれる方もいれば、5万円の方、数百円の方もいらっしゃいます。ものすごく幅広い層の方々が支えてくださる。

畠山
日本維新の会でも、年間の個人寄付額は3千数百万円程度でした。

山本
政党交付金だけで数百億円、みたいな世界もあるわけじゃないですか。そういうのを聞くと、「へぇ〜」って思いますけど、逆に言ったら、一番お金の価値として高いのは私たちだろうなと思っています。みなさん一人ひとりからの思いを受け取っている。ここに大きいスポンサーでもついたときには、本当にヤバいことになる。活動の幅が一気に広がる。

畠山
つきそうですか?

山本
いや、つかなそうですね(笑)。

畠山
スポンサーがついたとしても、言うことは聞かないのでは?

山本
聞かない。それをやったら、経団連と自民党の関係と一緒になります。私たちはご意見をうかがうけれども、自分たちがやりたい、やるべきだと思うことを優先します。その姿勢には変わりがありません。

2019年9月26日。街頭演説で訪れた旭川で。代表自ら「コツコツピンポン」として有権者にPRしていく。(撮影/畠山理仁)
2019年9月26日。街頭演説で訪れた旭川で。代表自ら「コツコツピンポン」として有権者にPRしていく。(撮影/畠山理仁)
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畠山理仁

はたけやま・みちよし●フリーランスライター。1973年生まれ。愛知県出身。早稲田大学第一文学部在学中の93年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。主に、選挙と政治家を取材。『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』で、第15回開高健ノンフィクション賞を受賞(集英社より刊行)。その他、『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社新書)、『領土問題、私はこう考える!』『コロナ時代の選挙漫遊記』(ともに集英社)などの著書がある。またその取材活動は『NO 選挙, NO LIFE』(前田亜紀監督)として映画化された。
公式ツイッターは@hatakezo

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