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畠山理仁「アラフォーから楽しむ選挙漫遊記」

ゲリラ街宣にはゲリラ取材。演説場所を教えてくれない、れいわ新選組・山本太郎代表を探せ!

政治家事務所に飛び込むと歓迎される

 安倍首相の辞意表明ですっかり影が薄くなってしまったのが野党だ。
 立憲民主党と国民民主党は6月から合流に向けた協議を進めてきた。そして、9月16日に合流新党の結党大会開催を目指している。また、結党大会に先立ち、新党名をあわせて選ぶ代表選を9月7日の週に実施することも調整中だ。

 しかし、ほぼ同時期に「国のリーダー」を決める自民党総裁選が行われることになったため、一気に注目度が下がってしまった。しかも、こちらも投票する権利がある人は限られる。残念ながら野党のリーダー選びは与党ほど大きな社会的ニュースにはならない。その上、関与できる人が少ないとなれば、ニュースバリューはますます小さくなる。
 やはり、めったにない選挙の機会は無駄にしないほうがいい。

 もちろん投票し忘れた人にも政治に意見を言う権利がある。しかし、自分の政治的発言力を増すためには、選挙に関わったり投票したりするほうがいい。自分の仲間を増やしていくこともとても大切だ。有権者一人ひとりが動かなければ、政治は動かない。いきなり総理大臣を生み出すことは無理なのだ。
「よし、わかった。それじゃあ次の国政選挙はいつなの?」
 もし、そう思った人がいたとしたら、私がこのコラムを書いた意味がある。解散総選挙の正確な日程は全く不明だが、確実に言えることが一つある。

「衆議院議員の任期は来年10月21日まで」

 つまり、それまでには必ず国政選挙はやってくる。その時に備えるためにも、まずは選挙や政治家に興味を持ってもらいたい。興味を持ったら好き嫌いせず、いろんな政治家や候補者のもとを訪ねて情報収集してほしい。確実に歓迎してくれるはずだ。
「嘘だろう? どこの馬の骨ともわからない自分がいきなり事務所を訪ねても怪しまれるだけじゃないか?」
 そう思うのも無理はない。日本の政治家の事務所の多くは、外部から中の様子がうかがえない。そのため、まったく接点がない人がドアをノックするのは勇気がいる。

 だが、冷静になってみてほしい。政治家や候補者は「公」のために生きようとしている人たちだ。その人の事務所なのだから、何も恐れることはない。この国に生きる人間同士、「政治」という共通の話題がある。ふだん自分が疑問に思っていることを聞けばいいし、自分の思いを伝えればいい。
 最終的にその人に一票を入れるかどうかは、すべてあなたの判断に任されている。その材料を手に入れるためにも、ぜひとも政治家や政治家の事務所に接触してほしい。きっと歓迎される。

「いやいや、歓迎するはずがないだろう」

 まだ私のことを疑っている人がいるかもしれない。そういう人には、ぜひ、この写真をみてほしい。
 これは2017年10月、総選挙の真っ最中に山口県下関市にある安倍晋三事務所をアポなしで訪問した時の写真だ。

下関市の安倍晋三事務所にて。先日の首相辞任会見では参加抽選には当選したが、質問は当たらなかった。(撮影/畠山理仁)
下関市の安倍晋三事務所にて。先日の首相辞任会見では参加抽選には当選したが、質問は当たらなかった。(撮影/畠山理仁)

「安倍さんに関する資料がほしいんです」

 私はそう言って事務所のドアを開けた。すると、事務所にいたスタッフの人が公職選挙法に違反しない範囲でいろいろ資料をくれた。そこで私はスタッフの人から思いがけないひと言をかけられた。
「せっかくだから、安倍のパネルと一緒に写真を撮りましょう」
 どうだろう? 取材で訪れた私のような怪しい風体の人間でも歓迎された。善良なみなさんなら、きっと大歓迎されることだろう。

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畠山理仁

はたけやま・みちよし●フリーランスライター。1973年生まれ。愛知県出身。早稲田大学第一文学部在学中の93年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。主に、選挙と政治家を取材。『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』で、第15回開高健ノンフィクション賞を受賞(集英社より刊行)。その他、『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社新書)、『領土問題、私はこう考える!』(集英社)などの著書がある。
公式ツイッターは@hatakezo

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