2020.6.8
選挙に出るリスクを冒さずに「選挙の実態」がわかるオススメ映画と書籍
選挙ボランティアのススメ
みなさんの中で、選挙に立候補した経験がある人はどのくらいいるだろうか?
連載第2回でも紹介したように、今の日本では選挙に立候補する人は少ない。2017年の衆議院議員総選挙では、被選挙権を持つ人のうち「約7万5000人に1人」、2019年の参議院議員選挙では、「約25万人に1人」しか立候補していなかった。
何度でも繰り返す。立候補する人が少なければ少ないほど、有権者の選択の幅は狭くなる。候補者が多ければ多いほど、自分の考えに近い候補者を見つけられる可能性は高くなる。だから私は選挙に立候補してくれる人たちを「民主主義社会の宝」と呼んで敬意を払ってきた。とてもではないが、私には真似ができないと思っているからだ。
みなさんもご承知の通り、投票率の低下が叫ばれて久しい。今の日本において、選挙への関心は高いとは言えない。選挙はまだまだ「遠いもの」だと思われている。
それでは、自分が選挙に立候補せず、選挙を身近に感じる方法はあるだろうか?
ある。それは選挙を手伝うことだ。
選挙を手伝うと自分の世界が広がる。事務所にどんな人が集まってくるか、現場で何が行われているかの一端を、自分の身をもって体験できる。私は学生時代に選挙を手伝ったことが、今の仕事につながっている。
もし、応援した候補が当選すれば、喜びをともにできるだろう。落選してしまったら、悔しがるだろう。そして、「次こそは当選できるように応援しよう」と思うだろう。
私は選挙を手伝ってから、候補者のポスターだけを見て投票先を決めることをやめた。候補者がどんな主張をしているのか興味を持つようになった。できれば候補者本人を生で見ることも心がけるようになった。
選挙を手伝えば、自分たちの代表を送り出すことに貢献できる。当選した後も、自分たちの意見を政治家にフィードバックするパイプができる。これだけでも、あなたの生活には大きな変化が訪れる。
特に日本の選挙は短期決戦だ。最短で5日間。最長でも17日間で選挙期間は終わる。数日、数時間なら、なんとか参加することができるのではないだろうか。
その間、外から見ていた選挙とは、まったく違う風景を見られることは間違いない。この先の政治や選挙への見方が変わることも保証する。それほど外から見る選挙と中で体験する選挙の温度差は激しい。