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畠山理仁「アラフォーから楽しむ選挙漫遊記」

選挙に出るリスクを冒さずに「選挙の実態」がわかるオススメ映画と書籍

安全地帯から「選挙」を知る方法

今週末より公開予定の『なぜ君は総理大臣になれないのか』(画像は公式HPより)
今週末より公開予定の『なぜ君は総理大臣になれないのか』(画像は公式HPより)

 安心してほしい。自分が立候補しなければ、選挙に落選する可能性はゼロだ。当然ながら、当選する可能性もゼロだ。
 だからといって、選挙から完全に距離を取ってしまうのは、きわめてもったいない。
 私は選挙の現場を数多く見てきた者として伝えたい。選挙の現場は面白い。一生に一度でいいから選挙に積極的に関与して、選挙の熱さを感じてほしい。
 そうは言っても、いきなり未知の世界に飛び込むのは勇気がいるだろう。私も縁がなければ、選挙の世界を垣間見ることはなかった。
 そこで今回は、もっと安全な場所から選挙を知るための映画や書籍を紹介したい。
 まずは6月13日に公開が予定されている映画、『なぜ君は総理大臣になれないのか』 (監督:大島新/製作・配給:ネツゲン✳︎6月13日よりポレポレ東中野/ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開)だ。

 この映画は、2019年の国会で統計不正を質して注目を集めた小川淳也衆議院議員(香川1区・当選5期)を初選挙から17年間にわたって追いかけたドキュメンタリーだ。
 大島監督が小川に初めてカメラを向けたのは2003年10月10日、衆議院が解散された日である。当時の小川は32歳。官僚をやめて民主党から政治家を目指す小川の身内に政治家はいない。選挙事務所に妻と来る2人の娘は6歳と5歳で、何が起きているかわからず泣き出す。夜になると、妻は子どもを小川の母に預けて事務所に残る。
 家族の困惑をよそに、小川は大島監督に自分の思いをこう伝える。

「政治家がバカだとか、政治家を笑ってるうちは、この国は絶対に変わらない。だって政治家って、自分たちが選んだ相手じゃないですか。自分たちが選んだ相手を笑ってるわけですから、絶対に変わらない」

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畠山理仁

はたけやま・みちよし●フリーランスライター。1973年生まれ。愛知県出身。早稲田大学第一文学部在学中の93年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。主に、選挙と政治家を取材。『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』で、第15回開高健ノンフィクション賞を受賞(集英社より刊行)。その他、『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社新書)、『領土問題、私はこう考える!』(集英社)などの著書がある。
公式ツイッターは@hatakezo

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