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ダメ恋やめられる!? 〜発達障害女子の愛と性〜

「私にも問題があるから強くは言えない」……“セクハラホイホイ女子”の悲痛な日常

肉を切らせて骨を断つ「セクハラ封じ戦法」

 マユミさんは英会話教室と掛け持ちでクラブでホステスをやっているが、イメージとしてはこちらのほうがセクハラに遭いそうな気がする。しかし、マユミさんは「これはテクニックなんですが」と、客に触られそうになったときの対応を教えてくれた。

「こういうお店に来るお客さんってちょっと怒られたい願望がある人が多いんです。だから、セクハラされたら『触るんだったらもう席についてあげないよ!』と言うと喜ぶしやめてくれます。あと、胸や太ももを触られそうになったら、お客さんの手をがっちり掴んじゃって触らせないようにします。逆に太ももはいいけど胸を触られたくない場合はお客さんの手を握って太ももに置いちゃいます」

 そう説明されると、お金を払って夜のお店に行く男性よりも、職場などで出会う男性からのセクハラのほうが悪質に思えてきた。
 発達障害の女性は言語でのコミュニケーションが苦手で水商売を避ける傾向にあるが、マユミさんの場合は、言語能力が長けていることで他のことを補ってこられたという。

 これらの壮絶なセクハラ体験がもととなり、今はうつ病の治療5年目に突入しているマユミさんは、悲しそうに「もう週5の8時間は働けない」と語る。決まったルーティンをこなすのがやりやすいとのことで、英会話教室はシフト通りで働く服装も決まっている。ホステスも服装やメイクが決まっているので、発達障害の特性があっても働けているのだという。
 このような話をする彼女を、隣に座った現在のパートナーである男性が、温かい目で見守っていた。

(後編へ続く)

セクハラで悩んできたマユミさんを支えている現在のパートナー。彼に出会うまでの驚きの恋愛遍歴とは……? 次回は2月5日(土)公開予定です。

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姫野桂

ひめの・けい
フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。著書に『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)、『生きづらさにまみれて』(晶文社)がある。


Twitter @himeno_kei

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