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ダメ恋やめられる!? 〜発達障害女子の愛と性〜

結婚はゴールじゃない モテ系女子が直面した現実

セフレ、二股、ヒモ、ホス狂い……「ダメ恋」をやめられないのは、私に男を見る目がないから!?
『私たちは生きづらさを抱えている』『発達障害グレーゾーン』などの著書があるライターの姫野桂さんが、発達障害女性たちの恋愛事情に迫るルポ連載。
前回に続き、誠実で真面目な夫と結婚したリナさん(仮名)の結婚生活に起こったある問題が明かされます。

淡白な夫に不安になり男遊びに走る

 何十人といった男性から言い寄られ、既婚者との恋愛で傷ついた経験も乗り越え、見事結婚に至ったリナさん。しかし、現在リナさんは夫と別居中だ。しかも、その原因はなんとリナさんの男遊びにあるという。新婚生活は始まりからして順調とは言えなかった。

 リナさんの夫は少し変わっており、ある意味「淡白すぎる人」だったという。女性に興味がないので、リナさんにも興味がない。その分、束縛もしない。セックスレスにも陥っていた。

「そもそも結婚する前から淡々とした感じだったので、私としてはすごく不安だったんです。でも、不安だと伝えると、『今の関係が平和なのに何が不満なの?』と言われてしまって。価値観の違いですかね……。それで、それ以上話が進展しないので悩んでいました。ちょうどそのとき、マッチングアプリで知り合った男性と連絡を取っていて、その人は私のことをきちんと女性として見てくれる、夫とは正反対の人で、その人と一線を超えてしまいました」

 一般的に女性の不倫はバレにくいと言われるが、リナさんの不倫はすぐにバレた。以前取材したミナコさん(仮名)も秒で不倫がバレていたが、発達障害の特性として嘘をつくのが苦手なため不倫がバレやすいのかもしれない。リナさんの場合、不倫相手とのLINEを夫に見られてしまったのだという。しかし、夫はすぐにはリナさんの男遊びについて言及しなかった。

「夜、夫とさて寝るかと横になったとき、いきなり『リナはマッチングアプリでいろんな男性と会ってるんでしょ?』と言われたんです。1〜2ヶ月前から男遊び自体はバレていたようなのですが、しばらく黙っていたようです。夫は私の男遊びの事実を知りながらも怒りもせず、淡々と荷物をまとめて出ていきました。今までも感情をぶつけ合うとか喧嘩をしたことがないので、逆にそれが寂しかったりしました。自分が寂しくて悩んでいたことも言えないし、夫が本当はどう思っているのかも聞けない感じで。話すべきことがお互い何も話せない関係になってしまっていたんです。そもそもちょっと迷いながら結婚したことも関係しているのかなと思います。そのまま後日、離婚届を提出しました」

 リナさんの結婚の躓きは相手との価値観の違いに付き合っている段階で気づけなかったことが大きいと考えられる。今までたくさんの男性から言い寄られてきたものの、それが男性を見る目を養うことにはつながらず、リナさんは疲弊しただけだった。
今や日本の夫婦は3組に1組が離婚するとも言われている。定型発達の人でも結婚相手を選ぶのに失敗する人は多い。結婚相手を選ぶというのは誰にとっても難しいことなのだろう。

イラスト:にくまん子
イラスト:にくまん子
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姫野桂

ひめの・けい
フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。著書に『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)、『生きづらさにまみれて』(晶文社)がある。


Twitter @himeno_kei

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