よみタイ

専業主婦の再就職、第一歩はまずここから

タイトルのインパクト、著者の顔写真がカバー、そして何よりその画期的な内容で話題となった『ブスのマーケティング戦略』。 「東京都足立区で一番気さくな(自称)」税理士、お金の専門家の田村麻美氏が伝える女性たちへの経済指南――仕事を持ち自分の自由になるお金を得て、人生の舵を自分自身で取るために、今からできること、心がけることとは。物心ともに豊かな日々を送るためのヒント満載のエッセイ。 コロナ禍で職環境が激変、各家庭の経済的ダメージが深刻化する今、必読の好評連載。

ブスとお金 第18回

再就職のスタイルには、いろいろな選択肢がある

結婚を機に、仕事を辞める人。
出産を機に、仕事を辞める人。
結婚しても出産しても仕事を続ける人。
あるいは、仕事を辞めたり始めたりを繰り返す人。
さらに細かく言えば、フルタイムかパートタイムか。
いろいろな選択肢がある。

今回は、一度仕事を辞め、家庭に入り、とあるタイミングで再度就職を考えている方に向けて話を展開していきたい。

とはいうものの、私の体験談は、おそらくあまり参考にならないので割愛する。
私は結婚直後に自営業になった。
自営業は会社員と違い、産休育休制度がない。
妊娠・出産後も休まず働き続け、気がついたら娘が6歳になっているという状況である。
仕事・育児・なんなら一時期学校にも通っていた。
やりたいことをやらないと気が済まない性格のため、睡眠時間や体力を削りながら生活していた。
かなりハードな上に、夫のサポートのほか、もろもろの条件が重なってこなせたことなので、私の経験は一度無視し、周囲の話を参考にしながら再就職への私なりのアドバイスをしたいと思う。

①働き方の選択
「働きたい!」と思うことは自由である。
しかし、働くといっても働き方は無数にある。
・正社員
・パート
・起業・自営業

正社員は時短制度があるにせよ、基本的には1日8時間週5勤務である。パートはシフト制であったり、働く日数時間が決められていることもあれば、交渉により変更可能なこともあるかもしれない。正社員よりはパートの方が時間的拘束は少ないであろう。
起業は、自分で収益を生み出す。大変ではあるが、働く時間は自分次第である。

端から正社員採用しか頭にない方もいるかもしれないが、まずは、世の中には無数の働き方や立ち位置があることを知ろう。

②ライフスタイルの客観視
今、あなたはどんな日常を送っているだろうか。はたまた、これからどのような日常を送りたいと考えているだろうか。
例えば、小学生の子供がいる。
学童に入れますか?それとも、学童には入れず、自分が習い事の送り迎えをしたいと思っていますか?
学童に入れるということは、自分ひとりの時間が長時間確保されることになるので、正社員も考えられる。
しかし、学童に入れず、習い事の送り迎えをしたいと思っているならば、自分ひとりの時間=働ける時間の確保は、少なくとも子供が低学年の間は難しい場合が多いだろう。
孫を見てくれる自分や夫の親が同居、もしくは近くに住んでいるなどの場合はまた別で、フルタイムで働ける可能性もある。

独身時代に正社員だったから、子供がいても同様に…という「正社員」にこだわりたい人もいるかもしれないが、ライフスタイルはだいぶ変わっているはずで、正社員の縛りに向かない生活をしている人も多いと思う。

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田村麻美

たむら・まみ●1984年埼玉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学院で経済学研究科博士課程前期課程修了。2015年に東京都足立区にTRYビジネスソリューションズ株式会社を設立し、税理士として活躍中。夫と娘の3人家族。自身の顔写真をカバーにしたデビュー作『ブスのマーケティング戦略』(文響社) は、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」を叶えるための戦略を論じた画期的なエッセイ。刊行直後から話題となりロングセラーとなっている。「ブス」という現実に向き合い、あきらめず、粘り強く努力を続けた経験から、「がんばるブスたちが輝く日本をつくりたい」という骨太のライフワークを実践中。
『ブスのマーケティング戦略』は、集英社文庫から好評発売中。

田村麻美HP
http://tamuramami.com/

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