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田村麻美「ブスとお金」
タイトルのインパクト、著者の顔写真がカバー、そして何よりその画期的な内容で話題となった『ブスのマーケティング戦略』。
「東京都足立区で一番気さくな(自称)」税理士、お金の専門家の田村麻美氏が伝える女性たちへの経済指南――仕事を持ち自分の自由になるお金を得て、人生の舵を自分自身で取るために、今からできること、心がけることとは。物心ともに豊かな日々を送るためのヒント満載のエッセイ。
コロナ禍で職環境が激変、各家庭の経済的ダメージが深刻化する今、必読の好評連載。

婚前同棲は、パートナー決定検討に役立ちすぎるお試し期間!

ブスとお金 第17回

婚前同棲はなんのため?

結婚前に同棲をするか否かは、いつの時代も賛否がある。
中途半端な期間を過ごすぐらいなら、さっさと籍を入れたほうがいいじゃないか。
なんのために同棲なんてするのだ。

そんなご意見もあるのが同棲である。

ちなみに私は、結婚前同棲を1年間した。
同棲にあたり、現在の夫は私の両親にも挨拶にきてくれた。
しかし、挨拶といっても難しい。

「娘さんと結婚させてください」ではなく、「娘さんと同棲させてください」なのだ。
第三者的にその挨拶風景をみると、なんともまあ、覚悟が全くないかのような挨拶になってしまうわけである。

「娘さんとお付き合いさせてください」というくらい、いらない挨拶とでも言っていいだろうか。付き合う付き合わないは、勝手にしてくれよ。挨拶なんて逆にしないでくれ。と思ってしまうところであろうが、同棲は、親としたらまた別だろう。

なので、同棲の挨拶が必要か否か問題もあるのだが、いかんせん、私は、田舎の箱入り娘であった。
社会人になってからもずっと実家暮らし。
一度も一人暮らしをしたことがない。

そもそも一人暮らしをしていれば、親にいわずともしれっと同棲を始められたかもしれないが、箱入り娘がいきなり一人暮らしをするといえば、その娘が30歳近い年齢であっても両親にきちんと説明をしなければならない状況だった。少なくとも私の家の場合は、説明なく急に箱からでるわけにもいかない。

なので、事前に私から両親に伝えた。
私「結婚を考えている方と同棲をします。お相手は今度、連れてきます」
父「結婚ではなく、同棲をするのか?」
私「そうです。生活スタイルや金銭感覚など合うかどうか確認してからでないと結婚なんて大層なことできません。というか、お相手にも迷惑ではありませんか。結婚してから、価値観合いませんでした。なので離婚します。じゃ、困りませんか?」
父「むむ。しかしそんな中途半端なことをするくらいなら……」
私「中途半端といいますが、一人暮らしもしたことのない娘ですよ。結婚してからご迷惑かけるくらいなら、事前にお試しで見てもらった方がいいじゃないですか。結婚後にろくでもないやつを嫁にもらっちまった、返したいと思われたら、親として辛くないですか?」
父「そんなことは……」

人様に迷惑をかけるのを避けようとするのが人間。
親は私のことを目の中にいれても痛くない娘だと思っていたようだが、自分としては自信のないことだらけの単なる欠陥品である。
過大広告もいいところじゃねえか!と返品される可能性があることを伝えたら、同棲というお試し期間も悪くないのかもしれないと思ってくれたようです。

ということで、親は、同棲はお相手が中途半端な気持ちであるということよりも、私が結婚後、返品されないためのお試し期間であるということを理解したので、挨拶は非常にスムーズにすみました。

これで準備が整いました。
同棲生活の始まりです。

もちろん付き合っているときに、彼といると居心地がいい、という感覚があったから同棲、はたまたその先に結婚ということを意識したわけです。

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田村麻美

たむら・まみ●1984年埼玉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学院で経済学研究科博士課程前期課程修了。2015年に東京都足立区にTRYビジネスソリューションズ株式会社を設立し、税理士として活躍中。夫と娘の3人家族。自身の顔写真をカバーにしたデビュー作『ブスのマーケティング戦略』(2018年12月刊/文響社) は、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」を叶えるための戦略を論じた画期的なエッセイ。刊行直後から話題となりロングセラーとなっている。「ブス」という現実に向き合い、あきらめず、粘り強く努力を続けた経験から、「がんばるブスたちが輝く日本をつくりたい」という骨太のライフワークを実践中。
http://tamuramami.com/

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