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結婚は「守る守られる」ではなく「一緒に頑張る、乗り越える」へ

タイトルのインパクト、著者の顔写真がカバー、そして何よりその画期的な内容で話題となった『ブスのマーケティング戦略』。 「東京都足立区で一番気さくな(自称)」税理士、お金の専門家の田村麻美氏が伝える女性たちへの経済指南――仕事を持ち自分の自由になるお金を得て、人生の舵を自分自身で取るために、今からできること、心がけることとは。物心ともに豊かな日々を送るためのヒント満載のエッセイ。 コロナ禍で職環境が激変、各家庭の経済的ダメージが深刻化する今、必読の好評連載。

ブスとお金 第15回

結婚はいい、やめたほうがいい……どっちだ!?

前回、結婚相手の選び方について言及した。
しかし、最初は最適な相手を選んだように思っても、その後の結婚生活が安定して営めるかどうかは、人それぞれ。
運によるところも大きいのかもしれない。
逆の場合もあるだろう。こんな相手でいいのかと迷いつつなんとなく結婚してみたら、意外によかった、とか。あんまり聞かないが。

結婚生活がうまくいっている先輩からは「結婚はいいよー」と言われるし、逆に結婚生活がうまくいっていない先輩からは「結婚はやめたほうがいいよー」と言われるし。
あるいは「結婚はどうでもいい、というかむしろしなくていいけど、子どもは持ったほうがいいよ」とか。
さまざまなのである。つまり、当たり前のようだが、自分で考えて自分で責任を取るのが結婚というわけだ。

一般的なプロポーズのお言葉はいまだにこんな感じだろうか。

「結婚しよう。ずっと一緒にいよう。あなたを幸せにします。あなたを守ります」
こんなプロポーズが一般的ではないだろうか。このバリエーションか。
一生、あなたを幸せにする。一生、あなたを守る。
決意表明としては、すばらしいかもしれない。
結婚したい女性が、結婚したい男性にこんな言葉を言われたらうれしくて飛んで行ってしまう気持ちもわからなくもない。

プロポーズを言葉通り受け取らないのはひねくれている、と言われそうだが、結婚というのは遊びではないし、人生を左右するものであるから、冷静に検討しなければならないものだ。

先述の一般的なプロポーズの言葉を冷静にみてみよう。
「一生、あなたを幸せにします。一生、あなたを守ります」

ありがとう。で、その根拠は??である。

幸せにできる、守れる。しかも「一生」という根拠はどこにあるのだろうか。

もちろんこの世の中の不安定な経済状況からすれば、将来どうなるかわからないことも多い。自分自身でどうにもならないこともある。
どう転ぶかわからない、人生ギャンブルと前回も書いたが、誰だって「凶」ではなく「吉」を出したいに決まっている。結婚というのは遊びではないし、ましてや家族(子ども)が増えたら、彼らに対する責任が生じるのだから、恋愛期で気分は盛り上がっていたとしても、頭のどこかでは冷静に判断しなければならないことである。

一生、私のことを守ることができるという根拠はなんなのだろう。
経済力に自信があるのか?不動産をもっているとか?体力、精神力がとてつもなくて、どんなことが起こっても対応できるとか?
聞いてみてください。あるいは冷静に観察してください。
それが答えられないなら適当なプロポーズです。
実際にある話だが、結婚してから相手の借金がみつかったというケースもある。

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田村麻美

たむら・まみ●1984年埼玉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学院で経済学研究科博士課程前期課程修了。2015年に東京都足立区にTRYビジネスソリューションズ株式会社を設立し、税理士として活躍中。夫と娘の3人家族。自身の顔写真をカバーにしたデビュー作『ブスのマーケティング戦略』(文響社) は、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」を叶えるための戦略を論じた画期的なエッセイ。刊行直後から話題となりロングセラーとなっている。「ブス」という現実に向き合い、あきらめず、粘り強く努力を続けた経験から、「がんばるブスたちが輝く日本をつくりたい」という骨太のライフワークを実践中。
『ブスのマーケティング戦略』は、集英社文庫から好評発売中。

田村麻美HP
http://tamuramami.com/

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