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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

I hate sports! 野球やサッカーなんて、クソみたいに退屈だ(個人の見解です)

東京オリンピック、当選しました! 
馬事公苑でおこなわれる総合馬術のチケットだ。
でも、「僕みたいなもんが当選しちゃってすみません」と、ちょっと申し訳ない気がしている。
なぜなら僕は本来、スポーツ観戦にあまり興味がないからだ。

特にプロ野球やJリーグはまったくわけがわからない。
夜のニュース番組を見ていると、アナウンサーが声のトーンを一段あげて、「さあ、お待ちかね! プロ野球のコーナーです!」なんて言うことがあるけど、僕は「いやいや、待ってないし」とつぶやいてチャンネルを変える。

運動神経がいいわけではないけど、自分でスポーツをやるのは好きな方だ。
でもスポーツ観戦にはほとんど入れ込めない。そしてその理由もよくわかっている。
プレイヤーがみんな、縁もゆかりもない赤の他人ばかりだからだ(個人の意見です。身もふたもないことを言っているって、十分わかってますよ)。

観戦系で少し関心があるスポーツをしいてあげるとすれば、大学や社会人の野球とラグビー。後輩たちがプレイする出身校のチームだったり、友人が勤める会社のチームだったりという個人的なつながりを感じられれば、多少は親身になって応援したくもなるからだ。
オリンピックやワールドカップなら興味を持てるのも同じ理屈。良くも悪くも、選手たちが背負っている日の丸が見えるから、同じ日本人としてやっぱり応援したくなる。

そういう意味で、プロ野球やJリーグはまったくクソみたいに退屈である(繰り返しますが、完全に個人の見解です。怒らないで!)。
東京に生まれ育ったということも一因かもしれない。プロスポーツは地元チームを応援するのが基本だと思うけど、東京人は日本で一番、地元意識が希薄だから。

サッカーとロックとファッションは切っても切り離せない関係ではあるのだが

ブリティッシュストリートカルチャーかぶれである僕は、サッカーくらいはもう少し関心を持っていいのかなと思うこともある。
1960年代のスキンヘッズからはじまり、70年代のペリーボーイズ、80年代のカジュアルズなど、英国の若者とサッカーとロックとファッションは密接な関係性を持ってきた。
でもやっぱり、僕自身はどうしてもサッカーに興味が持てなかった。

1980年代から活動するアメリカのハードコアパンクバンド、7secondsに『I hate sports』というタイトルの曲がある。

I hate watching football games, baseball is so fuckin’ lame.
I hate sports, I hate sports.I hate sports, I hate sports.
俺はフットボールの試合なんて観たくないし、野球はクソみたいに退屈だ
スポーツが嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ

……まあ、何もそこまでいうこともないだろうにと思う一方で、「わかるな〜」とも思う。
一生興味を持つことはないでしょうね、ここまで来てしまったら。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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