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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

この世にIKEAの3000円キャリーバッグよりもいい旅行カバンなんてあるの?

国内でも海外でも一人で旅行をするとき、僕が愛用しているのはIKEAの「スタルッティド」。お値段約3000円のキャリーバッグだ。

素材は薄いナイロンで、使わないときには平らに折りたたんでしまうことができる。めちゃくちゃ軽量で取り回しがしやすいし、容量は必要十分で機内持ち込みもできるサイズ。これ以上の旅行バッグはもう見つからないんじゃないかというほど気に入っている。

僕にとって、旅行用キャリーバッグを選ぶ際に重要視するポイントは、なんの変哲もない外見だということ。ご推察の通り、盗難対策だ。
特に海外旅行で心配なバッグ盗難を回避するために、僕は泥棒の目線になってみる。
そして誰も狙いたくないバッグを持つのが一番の方法だという考えに至った。

このIKEAのバッグ、客観的な目で他の人のいろいろなバッグと見比べると、あまりにもパッとしない。そりゃあ、3000円だからね。
自分が泥棒だとしたら、まず狙わないだろう。

だから最高なのだ。

高価なキャリーバッグにはステッカーを貼りまくって悪目立ちさせる

家族で旅行に行くときは荷物も多くなるので、もう少し容量の大きなキャリーバッグを持っていく。僕一人だったら、なるべくみすぼらしいバッグでいいんだけど、家人にその考えを押し付けることもできない。せっかくの楽しい旅行だから、ちょっとおしゃれなバッグで行きたいよね、ということでRIMOWAを選んだ。

でもRIMOWAにも盗難対策を施してある。恥ずかしいくらいにステッカーをベタベタ貼っているのだ。泥棒にとって、人気があって同じ型が大量に出回っているRIMOWAは狙いやすいバッグだ。まあまあ高価なので中身も期待できる。
でも、このステッカーだらけで悪目立ちするRIMOWAをわざわざ狙う泥棒なんているだろうか。

そもそもキャリーバッグの中に貴重品を入れるのは間違いだけど、盗まれるといろいろ面倒くさくて旅が楽しくなくなっちゃうからね。

絶対に盗まれないバッグの紹介でした。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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