よみタイ

このコラムも最終回なので、アイテムを上手に撮る方法教えます

グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう―― そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

2019年4月1日にスタートし、月〜金の週5ペースで更新してきた連載コラム「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」は、今回が最終回。
いつも読んでくださっていた皆さん。
本当にありがとうございました。
380本書いたコラムのうちから厳選抽出し、2021年2月には単行本が出る予定なので、そちらの方もぜひよろしくお願いいたします。

平日毎日更新で書き続けていたら、知人からは「よくネタが続くな」と言われることもあった。
もちろん、ネタ探しの苦労も多かったが、普段着のような日常をただ綴っているだけだったので、アイデアは次から次へと湧いてきた。
「まだまだいける。何なら10年間でも」とさえ思っていたほどだった。

でも一旦ここで締め、11月からは心機一転、新テーマで連載をスタートさせることになった。
そちらもぜひ、楽しみにしていただけたらと思う。

最低限の家庭用撮影機材を使えば、写真の魅力がグッとアップする

さて、最終回のテーマを何にしようかと考えていたのだが、これも聞かれることが多かった「コラムに添えている写真はどうやって撮っているの?」という質問に答えたいと思う。

僕はこのコラムで何度も書いているように、カメラが大好きだ。
それに編集者という仕事柄、現場でプロカメラマンから学ぶ機会も多く、素人ながら綺麗な写真を撮る方法は一通り心得ている。

だが、本コラム用の写真は敢えてiPhoneのカメラ機能を使い、あまり深く考えずパシャパシャと撮ってきた。
撮影場所も家の壁や床が基本。
つくり込んだ写真よりも、少しゆるい写真を添えた方が、日々の身の周りを書いている雰囲気が伝わると思ったからだ。

ただしバッグや靴、その他の小物を撮るときのために、最低限の機材は持っている。
三脚で立てて使う大型のライト、それに撮影物のバックにする4色の布がついた折り畳み式の撮影ボックスだ。
プロユースではなく1万円以内で買える安価な素人用だが、これを使うと小さなアイテムが十分うまく撮れる。

今はメルカリをはじめ個人間での売買が盛んだが、買う側の決め手になるのは、売り手が掲出した商品の写真。
ちょっとした機材を使えば、物の魅力が伝わりやすい写真が撮れるので、ぜひ参考にしていただけたらと思う。

最後なので少しかっこいいことを書こうかとも思ったのだが、柄でもないのでこんな感じで。
また、11月にお会いしましょう。
アディオス・アミーゴ(笑)。

※2019年4月から、ウイークデーの毎夜を大人の蘊蓄とセンスと茶目っけにあふれる文章で彩ってくれた本連載も今回で最終回。みなさま、ご愛読ありがとうございました。この380篇に及ぶ名コラムたちは厳選・再編集ののち、2021年2月には装いも新たに書籍としてお届けする予定です。
そして、11月からはテーマをまったく変えての新連載がスタート。詳細はまたおってお知らせいたしますが、書籍ともどもお楽しみにお待ちください!

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『オフィシャル・サブカル・ハンドブック』『日本懐かしスニーカー大全』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

ツイッター@satoseijiro

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