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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

これが近未来人のデフォルト⁈ ウイルス回避の新お出かけスタイル

前にもこのコラムで書いたが、軽い潔癖症傾向のある僕は、コロナがはじまって以来、公共の場所の不特定多数の人が触れるものに対する警戒心が高まっている。
そこまで神経質にしても結果はそう変わらないと理解はしているが、気持ちの問題だ。
ドアのノブやエレベーターのボタン、ATMのタッチパネルなどに触れるとき、一瞬「ううむ」とひるみ、仕方なく触ったあとは早急に手を洗うか、アルコール消毒をする。

春には手袋をしている人も多かったが、最近は暑さのせいか、テブクラーをあまり見かけない。
僕もスマホを操作するのに支障があるので、なるべく手袋はしたくない。でも素手であれやこれやに触りたくはない。
そうした意識が世界的に高まっているから、こんな商品が販売されているのだろう。
Wavcareというメーカーの、真鍮しんちゅう製“フィンガーガード”。

先端がカギ型になったこのギアは、外出先でものに直接手を触れたくないとき活躍する代物。
同様のものが最近では100均でも売られているので、それなりの需要があるのだと思われる。

左右の手に持つ“カマキリスタイル”で、あらゆることに対応できる⁈

“フィンガーガード”の存在は前から察知していたが、まあそこまでする必要もないと思い見送っていた。
だが、同様の潔癖症気質なのか、義父が我が家3人分のWavcareを唐突に買ってくれたのだ。

ならばと実際に使ってみると、これがなかなかいい。
腰のベルトループに常時ぶら下げ、気になるときは伸縮リードを伸ばしてサッと使う。
あまりにいい感じなので、せっかくもらったのに使っていない妻の分も横取りした。

左右の手に持ってカマキリのようにすれば、世の中のあらゆる場面で、素手を使わずに過ごせるだろう。
あまりに変人チックなので、さすがに人前では試していないのだが。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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