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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

ランニングなんかしないけど、話題のワークマンシューズを買った理由

この春夏の新作としてリリースされて以来、メディアでたびたび話題にのぼってきたワークマンのランニングシューズ。
記事曰く、

一世を風靡しているナイキの高反発厚底シューズと遜色なし!
ワークマンの中の人は全員、持っている!
……。

真偽のほどはさておき、いい歳してその手の情報に漏れなく反応する性質の僕は、さっそく近くのワークマンへ。
だって、税込たったの1,900円ですから。
ナイキ製の高反発厚底ランニングシューズは、プロ仕様でオーバー10万円、一般用がオーバー3万円、普及版でも1万円前後もするんですから!

“アスレシューズハイバウンス”は、ワークマンが分子レベルから開発した、BounceTECH (バウンステック)という高反発ソールを搭載した、スポーツモデルシューズなのだそうだ。
4月に発売して以来、相当の人気商品になっていて、通販サイトでは品切れ状態が続いたのだとか。
僕が買いにいったのは7月末だったが、白・黒2色あるはずの白の方は店頭でも品切れ。
僕はもともと黒の方がかっこいいと思っていたので、めでたく購入することができた。

高反発厚底ランニングシューズを非・ガチ層が試すのには最適なコスパ感

いわゆる“ソックスシューズ”と呼ばれるタイプで、アッパーには伸縮性能の高い素材が使われている。
足首から爪先までフィット感は抜群なうえ、シューレースもついているので、本気で走る人はさらにギュッと足に密着させることができる。
でも僕の場合、脱ぎ履きしやすいように、シューレースは常にゆるっとさせたまま。
これで十分。だって、走らないから。

え? 
じゃあ、なんでランニングシューズを買うの? とは言わないでください。
ランニングもジョギングもしない僕だが、あらゆるランナーが大絶賛し、実際に履いた選手が次々に世界記録を塗り替えたあのナイキの厚底シューズはとても気になっていた。
でも買うわけはない。だって走らんから。

このワークマンシューズは、そんな僕のような層を狙って開発されたものに違いない。
手は出す気はないけど、すごく気になる話題のシューズと同じような機能で1,900円? じゃあ買うでしょ、と。
さすが伸び率ナンバーワン。不況に喘ぐアパレル業界で一人気を吐くワークマンだ。
そのマーケティング能力の高さと動きの速さは凄い。

まあ、じっくり見ると1,900円だけあって、ソールの質感とか、ソールとアッパーの接合部とか、いろいろあらは感じられるけど、そんなことも別に関係ありません。
だって走らないし。

足を入れて歩いてみると、評判通りなかなかの高機能であることはすぐにわかった。
ほど良い硬さのソールが足裏を気持ちよく押し返してくる感触があって、長時間歩いても疲れないのだ。
実際、走ってみるとどうなのかはよく知らん。

僕のような走らない人には十分すぎる、コスパ上等のランニングシューズだと思います。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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