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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

これからは自分の顔に責任を持とうと、かっこいい卓上ミラーを買う

一般的なアラフィフ男は顔面の手入れをする際、どんな鏡を使っているのだろう。
洗面台の鏡だろうか? あるいは、妻や娘の鏡台やメイクボックスを借りている?

僕も適当にやっていた。
自分の仕事机でやることが多いのだが、いつも使っている鏡は「SEE BY CHLOE♡」というロゴ入りのもの。
何かの女性誌の付録なのだろう。家に転がっていたものを適当に使っているだけなのだ。
こんなことだから、グルーミングには身が入らない。

別に、男は顔なんてどうでもいいと思っていた。
ましてやもう50歳なんだから、顔にこだわっても大したことは起こらないとわかっている。
だから常に適当だったのだが、最近、ある名言が気になるようになった。

「男は40歳になったら自分の顔に責任を持て」

リンカーンの言葉だとはうっすら知っていたけど、改めてググってみることにした。

まずは道具から。自分専用のミラーを設置することで、気分を盛り上げる

大統領に就任し閣僚選びをしていたリンカーンが、有能であると評判なのに絶対登用しようとしない人物がいた。
推薦人に理由を尋ねられたリンカーンは、「あの男の顔が嫌いなのだ」と答えた。
驚いた推薦人はリンカーンに、顔の好き嫌いで判断するのはよくないし、あの男の顔の悪さは彼の責任ではないと訴えた。
するとリンカーンは、くだんの名言を言い放ったのだとか。
リンカーン自身も大統領になるころから立派なヒゲを蓄え、顔に威厳を持たせる努力を欠かさなかったのだそうだ。

なるほどと思ってもう一度、付録の鏡に自分の顔を映す。
……、老けたな俺も。
シワやシミ、毛穴が目立つし、ヒゲに白髪も混ざっている。
遅ればせながら、ちょっとなんとかしなければ。
リンカーンの時代の40歳は、現代人の感覚では50歳くらいに相当するのかもしれない。
まだ間に合う。
これからは改めて、自分の顔に責任を持とうと誓った。

そこでまず、ちょっとかっこいい自分専用の卓上ミラーを購入。
道具を買うことによって、気分を盛り上げようという作戦だ。
DULTONのステンレストレー付きミラー。値段は税抜き2,400円だった。
卓上に置き、トレーにグルーミングセットを常備しておけば、気になったときにすぐ手入れを開始できる。

これからは責任感を持って、顔面レベルを少し向上させていこうと思う。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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