よみタイ

佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

コロナ自粛期間で乱れてしまった睡眠リズムを元に戻すガジェット

長かったコロナによる外出自粛期間を経て、健康上の問題がいくつか出てきている。
一番ヤバいのは体重増加だ。
先日、久しぶりに街でショッピングをしたら、ショーウィンドウや試着室の鏡によく肥えたおっさんの姿が映っていた。
内心、焦りつつ同行の小6娘に「パパって、こんなに太ってたっけ?」と聞いたら、元気よく「うん!」と返事をされた。

「い、いつから?」
「少し前から、パパ太ったなーって思ってたよ」
………そういうことは、早く教えてほしかった。自分ではなかなか気づかないんだから。
ここ数ヶ月間、まともな運動もせずに食べてばかりいたからな。
過去最高体重になっているのは確実だが、すぐには元に戻らないのも知っているので、これから長期戦でダイエットしたいと思っている。

そしてもうひとつ、大きな問題が。
睡眠リズムを完全に狂わせてしまったのだ。
これまでも加齢とともに、夜の寝付きが悪くなっていることは悩みだった。
でも、いよいよまずいと思ったら積極的に運動して、よく眠れるように調整してきた。
しかし運動が容易にできなくなったうえ、コロナ関連のニュースが気になるので、寝る前に長時間、スマホやタブレットでニュースを追うようになってしまった。

寝る前スマホほど睡眠リズムを狂わすものはない。
液晶画面が発するブルーライトは紫外線に次いで波長の短い強烈な光線なので、目に長時間浴びると脳がどんどん覚醒してしまう。
ということは知っているのに、ついつい布団の中でスマホをいじり、バッドニュースを追ってしまった日々。
その結果、正常な睡眠リズムを失ってしまったのだ。

耳元で流すのは穏やかなものではなく、意外と激しい音楽に睡眠誘導効果が

一度リズムを崩すと、簡単に元のペースに戻せないのも歳のせいだろう。
だって隔週刊雑誌の編集部員だった20代の頃なんて、2日完徹のあと、土日ずっとベッドの上で過ごすなんてめちゃくちゃなことをしていても、月曜日にはすっかり回復していたから。
若かったんだなあ……。

でも、心地よい睡眠を取り戻す方法は知っている。
有効なのはアイマスクと音楽。
アイマスクは真っ暗闇を作るとともに、目の周りを温める効果があり、穏やかな睡眠につながる。
そして僕の場合、完全な無音ではなく軽く音楽を聴いていた方が眠りにつきやすいのだ。

だが、問題はイヤホンである。
体の左側を下にして横向きになるのが一番眠りやすいのだが、その体勢をとると、どうしても枕がイヤホンを圧迫し、耳が痛くなってくる。

何かいい方法はないかなと思っていたら、見つけました。
睡眠用のアイマスク一体型ヘッドフォン。
エムールというブランドがリリースしている睡眠支援家電シリーズ、“Sleepace”のスマートヘッドフォンだ。
耳の部分に仕込まれているのは、イヤホンというよりも極薄のスピーカー。
高音質は期待できないけど、これなら耳を圧迫しない。
しかもこのヘッドフォンはアプリと連動し、静かな音楽を流しつつ睡眠ログを取ってくれる優れものだ。

ちなみに、一般的な睡眠誘導音としては、アンビエント系サウンドとか、オルゴールとか自然音とかが多いけど、僕はむしろ性急なビートのハードコアパンクを聴くとよく眠れる。
もちろん大音量では無理だが、音量をある程度絞って耳元で流していると、すうっと眠くなってくるのだ。
単調なリズムに睡眠誘導効果があるのだろうか。
Dischargeとかガーゼなんて、睡眠には最適な音楽だ。
僕がただの変態なのかもしれないけど。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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