そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。
2020.4.21
メキシコ生まれのアカプルコチェアで、巣ごもりのクサクサ感を解消!
我が家に以前からずっとある一脚のチェア。
こういうのって家に当たり前のようにあると、その存在を強く意識することはない。
いつも「あるな〜」と思いつつ、深く考えずに座っていた。
そもそもいつから我が家にあるのか。
少なくとも僕自身は買った覚えがないから、多分、妻が選んだものなのだろう。
でも長引くステイホーム生活で、家の中のものに目と頭の焦点が合うことが多くなった。
このチェアに関しても、ここのところ急に気になるとともに愛おしく思えてきて、改めて「君は何者なのかな?」と調べてみることにした。
我が家ではこのチェアを、半インドア・半アウトドアの使い方をしている。
基本はリビングに置いてあるが、天気がいい日は外のウッドデッキで使うのだ。
座面はPVCのひもでできているので、座って体重を預けるとハンモックのようにいい具合にしなって気持ちいい。
風通しがよくて涼しく、濡れても汚れてもすぐに対処できるのでそんな使い方になった。
はからずも、それは大正解だったようだ。

1960年代から使われている万能チェアは、明るいラテンのノリで気分も上がる
ミッドセンチュリーのデザイナー家具のようにも見えるけど、これの正体は“アカプルコチェア”といって、メキシコで1960年代から使われてきた大衆的なチェアなのだそうだ。
当地ではプールサイドやビーチからカフェやレストラン、ホテルのロビー、それに一般家庭にも広く普及していて、まさに屋外でも屋内でも使える万能チェアとして知られているのだとか。
そうなんだよね〜。
外に置くとリゾート感が出るし、部屋の中に置くとラウンジ感が出る。
なかなか優秀なやつだと思っていたんだ、前から。
そうかメキシコ生まれだったのか君は。
なんだか陽気な雰囲気だと思ったら、ラテンのノリだったのね。
調べて納得し、今まで以上に愛着が湧いてきた。
これからもよろしく、アカプル君。
いろんなメーカーが様々なサイズ・色・形のものをつくっていて、お値段もピンキリなアカプルコチェア。
いま妻に聞いてみたら、うちのは「1万ちょっとじゃなかったかな」とのこと。
そして、「今頃やっと良さに気づいたか」という顔をしている妻。
ええ、今さらですとも。
見てよし座ってよし。
あるだけで気分が明るくなるので、巣ごもりでクサクサしている貴方にもおすすめできるものだと思います。