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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

着るタイミングが難しい服は、ベストシーズンを把握すること

意外と季節を選ぶ半袖アイテムの話をしたいと思う。

まずは黒地Tシャツである。
僕はバンドTシャツ好き。そしてバンTは黒生地のものが断然カッコいいと思っている。
でも、夏場にはこれがぜんっぜん着れないのだ。

クソ暑い真夏、黒Tシャツは熱を吸収するので想像以上に暑くなる上、たっぷりと汗がしみこんだ生地が乾くと、線状に白い塩が浮き出してしまう。
これがとても不潔に見えてみっともないのだ。

おっさんファッションで一番重要なことは清潔感。
だから黒Tだけは絶対、夏には着ないように封印している。

半袖なのに分厚い素材のシャツは、春先〜5月くらいまでに集中して着るべし

そしてもうひとつ、着るタイミングが難しいアイテムがある。
それはラガーシャツとアメフトシャツ。
僕は前からバーバリアンというブランドのラガーシャツと、メイヨースプルースというブランドのアメフトシャツを持っているのだが、なかなか袖を通す機会がない。

バーバリアンは1981年にスタートし、いまや北米最大のシェアを誇る、最高品質のラグビーシャツメーカー。
メイヨースプルースは’80年代に消滅したアメリカのスポーツウェアブランドだが、現在は東京・神保町にあるアメカジの名店、MAINEの手によって復活している。

両方ともメイド・イン・USAの、目が詰まった頑丈な生地のシャツなのだが、その丈夫さが仇となり、買ってからかれこれ10年以上、ほぼ新品状態で家庭内ヴィンテージ化している。
あまりも生地が分厚いため、着るタイミングが難しいのだ。
半袖シャツなのに、6月くらいになると暑すぎて、もう着られたもんじゃない。
そうやっていつも機会を逃し、この10数年間、年2〜3回しか袖を通さなかった。

今年は幸い思い出すことができたので、こうして備忘録としてコラム化し、これから5月まで十分に堪能しようと思っている次第である。

簡単なようで意外と難しい、半袖シャツ事情でした。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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