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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

セリアのギミック感あふれるピルケースは、使い道いろいろ

100円ショップのセリアで、かっこいいピルケースを発見した。

三段のパーツに分かれていて、折り重ねるように畳むと手の平サイズになる。
開くと左が4つ、右が3つの仕切りで分けられており、粉薬用の大きなコンパートメントも1つ。
つまりこれで一週間分の錠剤+αが、コンパクトに持ち歩ける仕組みになっているのだ。

でも僕はおかげさまでこれといった持病もなく、いまのところ常に飲まなきゃいけない薬はない。
だから本当はピルケースに用はないのだが、このギミック感が気に入ってなんとなく買ってしまった。
気安く買えるところが100均の良さだ。

ところが、買ってすぐに使う機会がやってきた。
これらからの季節、僕も毎朝毎晩と飲まなければならない薬があったのだ。
花粉症薬である。

重度花粉症患者である僕は市販薬では間に合わないので、シーズンが始まるとお医者さんに行き、薬を出してもらうようにしている。
朝晩に飲まなければならない二種の薬を一つずつ切り分け、ピルケースのコンパートメントに詰めていく。

この作業をしていると、なんだか戦闘意欲が湧いてきた。
花粉野郎め! 来るなら来やがれ!

薬を入れるだけではない。釣り道具の整理・持ち運びに最適

そして、ピルケースの活用アイデアがもう一つ。

ここのところちょっとご無沙汰しているのだが、僕は渓流でおこなうテンカラという釣りが好きだ。
テンカラは和製フライフィッシングとでもいうべき日本の伝統的釣法で、フライフィッシュングと同様に虫を模した小さな毛鉤を使ってヤマメやイワナ、ニジマスを狙う。

テンカラは竿と糸と毛鉤けばりだけを使うすごくシンプルな釣りだが、季節や天候その他もろもろの要件によって魚が食いつく毛鉤はコロコロ変わるので、たくさんの種類を携行して川に入らなければならない。
もちろんそれ専用のものも売られているが、このセリアのピルケースは毛鉤入れにうってつけなのだ。

一本一本繊細に作られている毛鉤は押しつぶしてはいけないので、ピルケースのコンパートメントに保管しておけば安心。
粉薬用の大きなコンパートメントには、予備のテグスを入れられる。
その上、このケースにはストラップを通す穴がついているので、紐をつければ首からぶら下げられる。最高だ。

試しに手持ちの毛鉤を入れてみたら、ウズウズしてきた。
花粉の季節が終わったら、久しぶりに渓流を攻めてみよう。

ヤマメよ! 首を洗って待ってろよ!

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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