2020.5.28
スタンダードの枠を超えた“エスニックチャイニーズ”に舌も心も癒されっぱなし! 〜hugan
「おいしいお店を知りたければ、おいしいものを作る自分の好きなお店のシェフに聞く」。
これ、私の持論です。
連載初回にも書きましたが、お店情報は食の趣味が合っている人に聞くのがいちばんです。
今回ご紹介するお店は、2019年9月にこの連載で取り上げた「スーペルトラットリア リト」の市川シェフが「いろんな国の味がする中国料理で、いい感じのお店があるんですよ。ぜひワインを合わせてください」と教えてくれました。
それが、月島にある「hugan」です。
実は月島駅って焼肉ともんじゃに行く以外で降りたことがなく、失礼ながらそんな素敵なお店が本当にあるの? と歩くこと5分。
入口のドアが少し奥に引っ込んでいるので、うっかりすると通り過ぎてしまいそうですが、ありました、おいしい予感いっぱいのお店が!
扉の側には4人掛けのテーブルがひとつ、その奥には8席のカウンターがあります。
18:00のオープンと同時に入ってカウンターを陣取って、店主の鶴岡久也さんを独り占めして、あれやこれやとお伺いしました。
このお店をオープンするにあたってまず始めに考えたのは“ワインをコンセプトにすること”だったそうです。
ニュージーランドにワイン研修に行った時にワインに目覚めてしまったんだとか。
広大な自然の中でワインを飲みながら、“テロワール”を感じることに感動し、その後はなんと独学。
お店に置いているものは、まずは直感で選んで1本丸ごと飲んでみて決めています。
「自然派だけどキレイでエレガントな味わいが好きですね。オススメはガメイのイメージを変えてくれたフランス・ボジョレーのジャン・フォワイヤールという造り手さん。ガメイなのにすごくナチュラルでピュアなんです。キレイとかエレガントとはちょっと違うんですけどね」と鶴岡さん。