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大渕希郷「動物ふしぎ観察記」

ペットのイグアナを動物園に放置!? 元・飼育展示員が語る「動物園で絶対にやめてほしいこと」

なお、先ほどのイグアナは、最終的に上野動物園で飼育されることになりました。
ただそこに至るまでには、長期にわたる検査や、飼育計画の見直しなど、様々なリスクや損失、それらを踏まえて最期まで適切に飼える余力があるのか検討が十分になされたことはすでにお伝えした通りです。
ですから、検討の結果、飼育をお断りせざるを得ない事もあります。

台北市立動物園にて。樹上性のグリーンイグアナが5頭日向ぼっこしています。見つからない人は記事末のヒントをチェック!(撮影/大渕希郷)
台北市立動物園にて。樹上性のグリーンイグアナが5頭日向ぼっこしています。見つからない人は記事末のヒントをチェック!(撮影/大渕希郷)

ちなみに、カエル類も担当していた私。
ある朝、カエル展示水槽の外にカエルを発見!!!

…そーっと近づいて…パシッ!!!

捕まえたら、ガチャガチャのリアルフィギュアでしたとさ
いや、本当に心臓に悪いから、そういうイタズラもやめてください!

フィギュアの遺棄もやめてほしいわけですが、動物の遺棄はもってのほかです。
手あかのついた文言ではありますが、やはり飼う前に、終生飼育できるのか十二分にシミュレーションしてほしいと思います。

しかし、それでも不測の事態でどうしても飼えなくなるということもあるでしょう。
私も自宅で多くの生き物を飼育していますが、それに備えて、信頼できる里親候補を確保しています。逆に私が里親になることもあります。
SNSなども普及していますから、同じ種あるいは近い種の生き物を飼っている飼育者同士のコミュニティに参加しておくのも一つ。もちろん、オンライン上だけでなく、対面等での飼育者同士の信頼ある人間関係構築は非常に重要です。

その他、その動物種にもよりますが、行政や民間が動物の保護や飼育に関する相談窓口を設けているので、動物を飼う際にはそういった情報もチェックしておくべきでしょう。

※台北市立動物園の写真には5頭のグリーンイグアナが映っています。わかりましたか?
写真中央部分、左からオレンジ色・前向き、深緑色・左向き、黄緑色・後ろ向きのイグアナが3頭。
その黄緑・後ろ向きのイグアナの顔の先に、鮮やかな黄緑色・左向きのイグアナが。
写真右端に真ん中あたりに、黒いイグアナがいます。
グリーンイグアナといっても、緑色だけではないのです。

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大渕希郷

おおぶち・まさと●どうぶつ科学コミュニケーター
1982年神戸市生まれ。京都大学大学院博士課程動物学専攻、単位取得退学。その後、上野動物園・飼育展示スタッフ、日本科学未来館:科学コミュニケーター、京都大学野生動物研究センター・特定助教(日本モンキーセンター・学芸員 兼任)を経て、2018年1月に独立。生物にまつわる社会問題を科学分野と市民をつなげて解決に導く「どうぶつ科学コミュニケーター」として活動中。
夢は、今までにない科学的な動物園を造ること。特技はトカゲ釣り。
著書に『新ポケット版 学研の図鑑絶滅危機動物』『新ポケット版 学研の図鑑 爬虫類・両生類』(いずれも学研教育出版)、『絶滅危惧種 救出裁判ファイル』『動物進化ミステリーファイル』(いずれも実業之日本社)、『どうぶつ恋愛図鑑』『へんななまえのいきもの事典』(いずれも東京書店)など。最近は、「こども環境地球儀ハトホル」(渡辺教材教具)など教材開発にも関わる。愛称はぶっちー。
公式ホームページ: http://m-ohbuchi.com/

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