2026.3.31
LINEを1カ月放置、人と一緒にいると苦痛…又吉直樹と50歳独身漫画家「一人に慣れすぎた男たち」“結婚できない理由”
新刊が話題の又吉直樹さん【『生きとるわ』(文藝春秋)】と、中川学さん【『独りで死ぬのはイヤだ 年収200万円、48歳独身漫画家の婚活記』(集英社)】が、アラフィフになっても独身でいる理由をたどりながら、不器用な恋愛観と結婚できない理由を率直に語り合う。(全3回の2回目)
※「集英社オンライン」3月28 日配信分より転載。
(取材・構成/斎藤岬 撮影/井上たろう)
全3回の2回目 #1 #2 #3
一人に慣れすぎて、誰かと暮らす想像がつかない
――あえてこう聞きますが、ご自身が結婚できていない理由はどこにあると思いますか?
又吉
一人暮らしが長すぎたことが原因かもしれないんですけど、自分が食べたいときに食べたいし寝たいときに寝たいし、出かけたいときに出かけたいんで、人と一緒にいてそれができないことにすごい苦痛を感じるんですよ。
たまに実家に帰ったとき、「うどん食べたいな」って思ってたのに母親が何か別のものを用意してくれてて、それが自然に出てくることにストレスを感じるようになってしまって(笑)。
「よかったら」って人から急にパンとか渡されたときも、「もらったから食べないと失礼やな」と思って食べるんですよ。でも「今日の夜楽しみにしてたのに、これ食べなあかんのか」っていうのも頭をよぎって、何%か削られる感じがあって。
結婚してる人にそういう話をすると「何言ってんすか。明日食いたいもん食えばいいじゃないですか」って言われるんですよね。そういうおおらかさというか寛容さが僕にはなくて、スーパー自己中やな、って。
中川
僕の場合は、まず相手に過剰に合わせようとしちゃうんです。それですぐに疲れちゃって。最初はめちゃめちゃ合わせるから、相手も「こんなに気が合う人いない!」ってなるんですけど、すぐに疲れてどんどんボロが出ちゃうんですよね。
又吉
わかりますわ。

中川
だから、お互いにだんだんすり合わせながら生活していく、みたいなことができないんです。「急に近づいてすぐ疲れて離れる」の繰り返しで、他者との距離のとり方がずっとわからないままこの歳まで来た感じはありますね。
又吉
そういう経験を何度か繰り返して、一旦は「次は無理せずに等身大の自分でいこう。それで気に入られへんかったら、もういいわ」とか思うんですよね。でも結局「今度は相手に合わせたまま乗り切れるんじゃないか」「自分が成長したんじゃないか」って感覚になってまた合わせてしまって、やっぱりしんどくなる。
だから僕の場合、失恋したとき、もちろん苦しさはあるんですけど、気持ちよさもありますね。「やっと楽になれる」「ダメな自分に戻れる」みたいな。
中川
それと、ちょっとしたことですぐ心に余裕がなくなるんですよね……。そうなるともう人に会いたくなくなっちゃって、連絡も全然マメじゃなくなっちゃって。
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