2020.3.25
川村エミコのキャンプの思い出
「どうしたのぉー、えみちゃん!」自転車を降りながら母は聞きます。
そりゃそうです。走り回って髪もボサボサで、当時、「宮本武蔵だなこりゃ!」と思いながらずっと走ってました。何でかは全く思い出せませんが……。
「靴下は?」母にまず聞かれました。
そりゃそうです。
「見つからなかったです。」と言ったら、「えぇー!」って言ってました。私的にはそれどころでは無かったので、「Sちゃんの家族のキャンプに私も付いて行ってもいい?」お母さんに聞きました。
お母さんは「それはSちゃんの家族に悪いんじゃ無いの? お母さんからお電話してみるわ。それはいつなの?」
「今日明日でお泊りなの。」
お母さんまたびっくり!「えぇ! 今日?」
それから自転車の後ろに乗せてもらい「お母さん、マッハ!でお願い!」と注文を付けて、帰るやいなやSちゃんのお家にお電話してもらいました。
そして、私は人生初のキャンプに行く資格をゲットしました。
かなりの興奮の中、キャンプに行ってみたい一心で母を探し周り、許可を貰い、キャンプまで漕ぎ着けました。思いたった時の真っしぐらな所、今でもたまに出てきてしまうのですが、男性に引かれる所でもあります。性質なので仕方ないです。
Sちゃん家族が大きな銀色の車でウチまで迎えに来てくれました。あの車が止まる光景は今でも鮮明に覚えています。キラキラした銀の車。
「よろしくお願いします。」とSちゃんのご両親にご挨拶。
小1からずっと使っている身体には少し小さい薄ピンク色の四角いリュックに下着とTシャツとタオルを詰めて、車にお邪魔しました。
もうキャンプに向かう事が出来ただけで、万歳三唱の私。街を走り疲れていたのでしょう、車に乗ってすぐ寝ました。連れて行ってもらうのに寝る。特に何か言われた訳ではないのですが、今考えると申し訳ないなぁと思います。
起きたら丹沢湖。小学生ってこともあり、テントを建てるのは少しだけお手伝い。人生初めてのキャンプで人生初めての下ネタを聞きました。
スレンダーでリカちゃんファミリーのようなSちゃんのお父さんの「お父さんのテントが張ったら畳んでくれよ。ワハハハハ!」
バックに森がある草むらでの下ネタ。
わたしは性に疎かったのですが、小学2年生で『ビルマの竪琴』を読了済みのSちゃんは性も進んでいました。教えて貰いました。男性がタツって事を。