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小池克臣「No Meat,No Life.を生きる男の肉だらけの日々 肉バカ日誌」

美味しい和牛を食べるのは命がけ~破天荒すぎる肉バカ物語

タレの違いを追う

東京最高峰の焼肉【焼肉くにもと】のタレ。

素材である最高の和牛の味わいを最大限に引き出す、酸味や塩味、甘味の芸術。
牛肉の味を消し去ることなく、より際立たせてくれる。
そんなくにもとだが、ある日、2店舗ある本店と新館でタレの味が微妙に違う気がした。
何が違うのかはうまく説明できない。
ただ、なんとなく違うのだ。
こんな疑問を放置することなど出来ず、17時の終業と共に会社を飛び出し、共通の疑問を持つ4人で浜松町に集合。

まず【くにもと本店】で盛り合わせを堪能。
やはりくにもとの焼肉は最高に美味しい。
サシではなく、牛肉そのものの味わいを重視した仕入れを証明するかのように、コクのある牛肉の旨みが際立つ。
そして、和牛の旨味を最高潮に引き立てるタレの美味しさは群を抜いている。

本店を出てそのまますぐ向かったのが、徒歩1分の場所にある【くにもと新館】。

こちらでも当然盛り合わせをオーダーし食べてみると、やはり微妙に味わいが違う。
肉のカットは職人によって微妙に違うので、それで違った味わいに感じることはあるだろう。
しかし、それとは別に、やはりタレの甘味や酸味が違う。
間を置かずに比較することで、その違いをしっかりと感じることが出来た。

この追求は、くにもと2店舗で食べたことで終わるわけがなく、続いてくにもとから独立した【代官山 焼肉かねこ】へと向かう。
くにもとの本店と新館で修業を積んだ金子さんが独立したお店が、かねこだ。
ここで3度目の盛り合わせをオーダー。

各店舗でしっかりと盛り合わせを食べているので、かなり苦しくなってきた。
そんな状態で食べたかねこの焼肉は、満腹感を吹き飛ばすような美味しさ。
特にカットのオリジナリティが光るが、それに絡むタレが素晴らしい。
間違いなくくにもとのタレなのだが、本店と新館と比べると何かが僅かに違うのだ。
本店でも新館でも働いていた金子さんにお話をうかがうと、タレに関しては本店も新館も、ましてやかねこも、全てのお店でレシピは全く同じだという。

ただ、何かが違うとしたら、タレを保存している冷蔵庫の菌が違うのかもしれない、とのこと。

なるほど。
確かにそうかもしれない。

レシピは全く一緒かもしれないが、味わいは間違いなく違っていた。
これもほぼ同時に食べ比べることで、初めてそれらの違いがクリアになる。
かねこでしっかりと食べた後は、渋谷の【炭火焼 ゆうじ】に移動してデザートホルモン。

肉バカの反省会は深夜まで続くのだ。

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小池克臣

こいけ・かつおみ●1976年、神奈川県横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。焼肉を中心にステーキやすき焼きといった牛肉料理全般を愛し、さらには和牛そのものの生産過程、加工、熟成まで踏み込んだ研究を続ける肉の求道者。著書に『No Meat,No Life.を実践する男が語る和牛の至福 肉バカ。』がある。
公式ブログ「No Meat, No Life.」→ http://d.hatena.ne.jp/BMS12/

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