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夫から逃げて、幸せです。【逃げる技術!第1回】モラハラ離婚の「ダンドリガイド」つくります!

自分よりあとを歩く人には、もっとラクに情報収集してほしい

これから離婚を考える人には、できるだけ「楽に」知ってほしいのです。
楽をするのはいいことです。

情報収集が楽にできれば、その分のエネルギーを、他のこと、身体をやすめるとか、子どもやペットをいたわるとか、仕事を探すとか、前向きなことにふりわけることができます。ぜひ、楽をしてください。

長年、DVやモラルハラスメントを受けていると、知らず知らずのうちに判断力や思考力が落ちていますし、体調も悪化していることが多いため、あちこちの窓口に出かけて情報を集めるだけでも一苦労です。

子どもがいれば、情報収集にかけられる時間も子どもの園や学校のある間に限られます。赤ちゃんがいれば大荷物を持ってベビーカーや抱っこ紐で歩き回ることになります。
相談窓口が開いているのは平日昼間のことが多いので、仕事をしている人であれば、そこに出向く時間を捻出するのもきっと大変でしょう。

だからこれから、このエッセイで、離婚を考えたときに、「どこにいって」「誰に会って」「どんなことを整理して伝えるとスムーズなのか」をお伝えしていければと思っています。相談をするのにも、知識と技術がいるのです。

知識はあなたを守ってくれる。 結婚していても、していなくても

もちろん、離婚などせずに結婚生活を続ける上でも、知識は武器になります。情報はあなたを守ってくれます。

結婚と離婚をとりまくさまざまな制度を知ることで、より将来の見通しを持って暮らすことができるからです。

やはり結婚というシステムは歴史も長く、強固なものです。その上に乗っかって生きていけるのなら、それにこしたことはないとも思います。ただ、それがどのような「契約」なのか(それは国によっても異なります)、「離別」や「死別」でそこから外れたときにはどのような「セーフティネット」があるのかを知っておくことで、盲目的に結婚にしがみつかなくてもよくなります。その知識があれば、パートナーとより対等で風通しのよい関係性を保てるのではないでしょうか。

いま、あなたの家庭にDVやモラルハラスメントがないように見えても、この話は無関係ではありません。掃除をしない水回りにはすかさずカビが生えてしまうように、ハラスメントは気を抜けばどこにでも発生しうるものなのです。

女性側が男性にそれを働いてしまうこともありますし、無意識に親が子どもに対して行ってしまうこともある。権力の勾配があるところ、つまり「偉い側」と「そうでない側」という差が生まれるところには、いつでもハラスメントは起こりうるとわたしは考えています。そのような不幸を防ぐ意味でも、ハラスメントやマルトリートメント(不適切な養育態度)についてあらかじめ知っておくことは大切です。
これから結婚や同居をする人にも、健全なパートナーシップを築くために、これらの知識は役立ってくれるでしょう。

知識と勇気を持ってふみ出せば、きっと道はひらかれる。このエッセイが少しでもあなたの心を強くすることができるなら、それはまたとない喜びです。

さて、次回からはいよいよ「ピッタリな役所の窓口はどこ?」「弁護士さんと初回面談で話すポイント」「警察に相談する前に」「もしも児童相談所から連絡が来たら」といった具体的なお話を、わたしの体験もまじえて書いていきます。どうぞお楽しみに!

当連載は毎月第1、第3月曜更新です。次回は11月6日(月)公開予定です。

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藤井セイラ

編集者、エッセイスト。2児の母。東京大学文学部卒業後、広告・出版を経てフリーに。子育てに関連する勉強が好きで、気がつけば、保育士、学芸員、幼保英検1級、絵本専門士、小学校英語指導者資格、日本語教師、ファイナンシャルプランナー2級など、さまざまな資格を取得。趣味はマンガとボードゲーム。苦手なものはお寿司。最近、映画館で観たのはプリキュア。

X(ツイッター) @cobta https://twitter.com/cobta

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