2023.5.24
美容院探しとヘアスタイル
以降、そういったことはなくなったが、気になったので、友だちにその話をしてみた。一人はずっと決まったサロンに通っていて、もう一人はサロンは決めておらず、カットが必要になると、そのつど違う店に行っているのだという。私が前の客の毛がついたケープの話をすると、二人とも、
「それはだめよ。ありえない」
と口を揃えていった。
「そうだよね。ちょっとひどいよね」
といい、私はまた新しい店を探さなくてはと思うようになった。
カット中の雑談の話題も、世の中の割引やクーポン券、バス旅行の話などをされるのだが、私はどれも興味がないので、話がはずまない。彼女がプライベートなことを聞かないので、私も一切、話さなかったが、仕事をしているとは伝えていた。
「お休みの日は何をしているんですか」
と聞かれたので、
「うーん、本を読んだり、襦袢に半衿をつけたり、編み物をしたりしているかな」
といったら黙ってしまった。客層は中高年女性が多いといっていたので、割引やバス旅行の話は、客が喜ぶ話題だったのかもしれない。私が着物が好きだと話すと、彼女は仕事上、フォーマルな着物の着付けも依頼されるので、それに関しては話が続いたのだけれど、私が持っている色無地紋付きの話になったとき、
「その色無地ってどんな柄ですか?」
と聞かれたので、
「色無地は無地染めだから柄はないけど。柄って反物の地紋のことですか」
と聞いたら黙ってしまった。