2020.10.26
おしゃれとは「マーケティングとイノベーション」である〜ドラッカー方法論で成り立つファッションロジック
大工には大工の言葉を使え
しかしながら「おしゃれは客観性のある差別化です!」と主張しただけでは、皆「??」となってしまうでしょう。いくらそれが正しいことでも、多くの人に伝えるためにはもっとわかりやすい言葉にする必要があります。
ここでも実はドラッカー理論が登場します。
ドラッカーの理論の中でも私が個人的に好きなのが「大工には大工の言葉を使え」というものです。
専門職は意思疎通をする際に独りよがりな言葉を使うことがあります。例えば「コミットする」なんて言葉は経営者界隈ではたびたび出てくるものですが、普通の生活の中では登場しない単語だし、意味が通じない人も実際多いでしょう。
より多くの人により広くファッションを教えるためには、ファッションを知らない人たちでも理解できる言葉を使う必要があります。「トレンチコートをYラインで合わせましょう」などといおきなり言ったらもうそれで終わりです。
そこで「客観性のある差別化がおしゃれである」という概念を、わかりやすく具体的に誰でもなんとなくそれが実行できるように整えたのが、「ドレスとカジュアルのバランス=7:3」です。
なぜ「7:3」なのかの根拠はここで語ると長いので割愛しますが(私のファッション書籍の中では事細かに説明されています)、要するに誰もが想像できる言葉と数字で表現することにこだわりました。
人は自分の想像できない言葉を言われると思考を停止させてしまいます。
ビジネスになじみがない方が「コミット」なんて言われたら、それ以上話を聞くことを諦めてしまうでしょう?
なので「スーツがドレス、普段着がカジュアルです。ドレスなアイテムを70%、カジュアルなアイテムを30%くらいでまとめるのが”おしゃれ”なんです」と説明しました。ドレスと言われればなんとなくかしこまった印象が誰の頭にも連想されるし、カジュアルと言われればなんとなくくだけた印象が誰の頭にも出てきます。
そして数字です。
この文章の冒頭でも書いていますが「〜億円の売上」「〜万部売った」「日本1,2位」などの数字があると人は理解しやすいものです。
「たくさん売りました」
「いっぱい売れてます」
「順位は高いです」
などのアバウトな表現はなかなか伝わりにくい。
数字は最も端的に理解できる共通認識です。
100円と聞けば誰だって「安い」と思うし、10000円と聞けば誰だって「高い」と思うでしょう。
でも「安い金額」と言われただけでは、100円なのか1000円なのかよくわからない、「高い金額」と言われでも、10000円なのか100000円なのかよくわからないでしょう?
このように数字は共通認識を持たせる優れた表現方法なのです。
より多くの人にモノを伝えるためには
・誰でも理解できる日常的な単語
・なるべく数字で表現する
ことが重要なのですね。
これもドラッカーの教えなのです。
ビジネス書や思想書は一冊をより深く読み込み実践することが大事
実は私のコンテンツからビジネスの構造まで、ほぼ全てがドラッカー理論をもとに作られています。『マネジメント』一冊あれば、起業できるし成功できると私は本気で思ってるし、それを実践しているつもりです。
しかしながら、
「だからドラッカーのマネジメントを読め」
とまでは、実は言いません。
そうじゃなくて「自分が信じる一冊を徹底的に追求しろ」と説きたいのです。
私は偶然ドラッカーにハマり、自分の感覚にも合いました。しかし世界中のすべての人が私と同じようにドラッカーにハマるとも思えません。
ドラッカーの書いていることは事実だし、これ以上なく本質を突いているとは思いますが、だからといってすべての人にとって「正しい」とは限らないのです。
「正しさ」とはその人によって異なります。
ドラッカーが真理を突いていたとしても、それがその人にとっての「正しい」となるかどうかは、その人にしかわかりません。
なので私の真似をしてドラッカーを読み込む必要はありません。
やらなければいけないのは「自分のお気に入り書籍・主張・思想」を見つけること。そしてそれを徹底的に深掘りすることだと思います。
今手元にあって、感動した書籍があるのなら、
それを徹底的に読み込んで、それを実践してみてください。
あれやこれやと参考書に手を出しまくる受験生は大概「参考書マニア」になってしまいます。大事なのは「どの参考書がいいか」ではなく「どれだけ参考書を理解しているか」です。
今書店に並んでいるビジネス書や実用書・思想書のほぼ全てがドラッカーと同じように真理を突いているでしょう。出版社が会議検討・吟味して作られた本です。そうそう粗悪な本はありません。
なので、お気に入りを見つけたら、それを何度も読み返し、自分のビジネスや環境に落とし込んでいくことが大事です。
少なくとも私は『マネジメント』を片手に
「どうしたら多くの人におしゃれを伝えられるだろう」
「どうしたら結果を出しすべての関係者に利益を分配できるだろう」
とビジネスにもファッションにも落とし込んで考えました。前述の通りです。
是非ご参考に。
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