2020.8.17
有料化、会員制…コロナ禍の下、インターネットが「閉じて」いく2つの理由
それは加速する「閉じたインターネット」に協調する動きでも。
なぜ今、閉じたネットに向かう識者が増えてきたのか……その理由は2つありました。
最近YouTubeを有料化する人が増えてきました。
「メンバーシップ」というYouTubeの機能を使い、月額500~1000円などで動画を有料化する方法です。「東海オンエア」などエンタメ系から「マナブ」などのビジネス系YouTuberまで、徐々にこの流れが広がりつつあります。
多くのトップYouTuberが毎日更新を実践していますが、最近は毎日更新から2日に一度、3日に一度など頻度を下げ、その分有料動画を増やすようにもなってきています。
なぜ「閉じたインターネット」への流れは加速しているのか
いわゆる「閉じたインターネット」の加速です。
どこにいても誰でもいつでも見られるというのがネットの大きなメリットではあるのですが、そこから逆転し「限られた人しか見れない」ようにしているわけで、これを「閉じている」と表現します。特定の時間しか見られない、インスタのストーリーやライブ配信なども閉じたネットの流れですね。
私自身はかなり以前から有料メルマガという形で「閉じた情報」を意識し続けていますが、最近はこのトレンドにも影響され、より強く籠るようになりました。
YouTubeの更新頻度も減らそうと考えており、ブログの毎日更新もやめました。
しかしながら実はメルマガの文章量は5万文字を維持していたり、オンラインサロン「MBラボ」での投稿数は増えていたり、アーカイブが残らないライブ配信を積極的におこなったり、閉じた部分ではむしろ活発に更新を続けています。
キングコングの西野さんなどもこの「閉じたネット」に言及していますが、何故この流れは起こっているのでしょう。
1つは「マス向けコンテンツの限界」です。
私のYouTubeチャンネル「MBチャンネル」が顕著ですが、ユニクロ関連の動画をUPすると爆発的な再生回数を記録します。でも、ハイブランドの話や着こなしの難しい話、もしくは内面的な人生相談だったりビジネス論などを展開すると、途端に再生回数は落ちます。
これは私のみならず、どのYouTuberも口々に言っていること。
結局YouTubeはTVの代替コンテンツですから、おそろしく多様な人々が閲覧しています。今となっては子供もおじいちゃんも、社長からフリーターまで実にさまざまです。そうした方々のなるべく多くにリーチしようとするためには「分かりやすさ」「キャッチーさ」をとにかく重視しなければいけません。
結果、いくら深いことを言っても難解であれば離脱されてしまう……だから「ユニクロ」という誰にでも身近なワードで「コレを買えばいい」といった誰にでも実践できる端的な指南をするしかないのです。
たとえ再生回数が落ちても少人数に向けて深い話をすればいいじゃないか、と思うかもしれませんが、それは違います。
YouTubeのアルゴリズムに原因があるのですが、再生回数が低い動画を上げるとそのチャンネル全体の評価が下がり、他の動画のアクセスも取れなくなってくるのです。YouTubeは検索で見られるのではなく、関連動画というYouTubeが出す「リコメンド枠」で再生回数をとっていく仕組みです。
実際皆さん、YouTubeを見る時って「最初の一動画」は検索で探すけど、そのあとは関連動画を見てどんどん飛んでいくでしょう?
実は検索需要ってYouTubeにはあまりないのです。
検索キーワードをとっていくようなブログとは戦い方が全く違います。