2022.3.3
ミラノの素敵な友人
PAOLAは、夫の親友LINOの奥様で15年来のお付き合いになります。
私がミラノに住み始めてから、家庭雑貨のお店や新鮮な食材を扱う市場のほか、
行きつけのお洋服屋さんを紹介してくれたりなど、ミラノでの慣れない生活を助けてくれました。
私にとって、頼れる姉の様な存在です。
数年前から、PAOLAの日本への旅行計画の第一段として
食からも日本を知ろうと、夫婦二組一緒に和食屋さんへ行き、お箸で食事しながら語り合うこともありました。
日本の文化について話が弾む中で、読書好きなPAOLAと夫が日本の小説の内容から文化を見ようとしていたのが印象的でした。
コロナ禍の隔離生活中は本屋さんへも行くこともままならず、PAOLAはもっぱら電子書籍を読んでいたそうです。
『指で紙の感触に直接触れながらページをめくる読書がやはり好きだけれど、
旅行へ持って行くのは電子書籍の方が合理的で便利』
とも言っていました。
コロナで延期になりましたが、日本への旅行には電子書籍持参となることでしょう。
久しぶりに会うPAOLAは、「隔離生活は決して悲観的ではなかったのよ!」
と笑顔で返してきました。
推理小説家のLINOは、数年前から始めたお粥や葛湯などを用いる食事療法が身体に合っていて、
今ではPAOLAと一緒に、週の何日かはお粥を頂いたり食後にゆっくり葛湯を飲んでいます。
朝一番に茎茶やほうじ茶を飲んでから1日が始まるくらい、
私以上に暮らしに日本を取り入れています。
また、アプリケーションを使ったりジムのインストラクターにZOOMで指導してもらい、
夫婦でヨガを始めたそうです。
好きな時間にヨガをして、1日の終わりには呼吸法を取り入れて眠りに着く……という生活とのこと。
さらに、家にいながらできることとして始めたのが美術の勉強です。
ロンドンのナショナルギャラリー、ヴェネツィアのグッゲンハイム美術館、フィレンツェのウッフィツィ美術館のほか、
絵画や美術品についての講義を、オンラインで週に3回受講しているそうです。
家にこもる日々が続くと退屈に思いがちですが、楽しみを見出して自宅での生活を豊かに送ろうとする、
PAOLAたちの前向きなところは見習いたいと思います。
ノーブルでインテリジェンスなPAOLAの自宅のインテリアや日々の着こなしは、
好奇心のエッセンスとバランス感覚がすばらしく、刺激を受けます。
遠からず実現する彼らの日本への旅が素晴らしいものとなるように、
私がまずは母国について学びなおし、日本の文化を伝えられたらと思っています。
こういう学びも、おうち時間が長くなったからこそ取り組めるものとしてとらえて、
豊かな時間を送りたいものです。