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畠山理仁「アラフォーから楽しむ選挙漫遊記」

政治家も有権者も全国民に読んでほしい! 17歳「若者党」党首のキラキラした本気の言葉

ポケモンではなく政治家のポスターを集めていた小学生

 あれから3年半。何度か選挙の現場で「彼」を見かけ、軽く挨拶を交わしたことはあった。しかし、選挙中は私も彼も選挙を追っかけている。お互い「取り込み中」であるため、じっくり話を聞く機会を持てないままでいた。

 昨年秋、私は彼のTwitterを見て、改めて彼に連絡を取ろうと思った。そのきっかけとなったのは、彼のこんな書き込みだ。

「いよいよ来年は18歳になって選挙権が得られるんだと思うと楽しみで待ちきれません!」

 2021年7月に、彼はいよいよ18歳となる。この若者の熱い気持ちをぜひアラフォーのみなさんにも知ってほしい。そう思って取材を申し込んだ。
 しかし、お互いに選挙や学校がある。なかなかタイミングが合わなかったが、ようやく今年の正月にじっくり話を聞くことができた。
 彼の名前は西田悠真さんという。2003年7月生まれの17歳だ。冬休みの最終日に千葉県内の駅で待ち合わせると、トレーニングウェア姿の西田さんがやってきた。

「初めて選挙に興味を持ったのは、2012年の衆議院議員総選挙です。僕の地元の千葉9区には、日本維新の会の西田ゆずるさんという方が立候補していて、ポスターがものすごくかっこよかったんです。石原慎太郎さん、橋下徹さんと3人で写っているポスターでした」

 当時の西田悠真さんは9歳。小学2年生だ。たまたま父親の車で近所を走っている時にポスターを見つけ、あまりのカッコよさに写真を撮ったのだという。

「それまでも街中に貼られた選挙ポスターが気になり、よく写真を撮ってはポスターを真似た絵を描いていました。一番褒められたのは安倍晋三さんのポスターを真似た絵です」

 小学2年生なのにポスターの写真を撮る。そもそも、カメラを持っていたのがすごい。

「ニンテンドー3DSというカメラ付きのゲーム機で撮っていました」

 千葉県の小学2年生は、ポケモンではなく政治家のポスターを集めていた。このときの総選挙で、西田さんは初めての選挙事務所訪問を果たしたという。

「小さい頃から選挙の度におばあちゃんと一緒に投票所には行っていたんです。そのおばあちゃんと歩いている時に、維新の会の事務所を見つけたんです。僕が大喜びしているのを見たおばあちゃんが『ちょっと事務所に入ってみる?』と勧めてくれて、一緒に入ってくれました。そもそも大人の人と話したこともないので、選挙事務所に入るのはとても緊張しました。でも、みなさんとても優しく接してくれた。それが最初の選挙事務所訪問でした」

 好きなことに邁進する若い人を応援する。私もこういう歳の重ね方をしたいものだ。

当時、ニンテンドー3DSで撮影した1枚。政党や政策は知らずとも、このポスターが人生を変えた! 候補者のみなさん、デザインの力は小さくないですよ。(写真/西田さん提供)
当時、ニンテンドー3DSで撮影した1枚。政党や政策は知らずとも、このポスターが人生を変えた! 候補者のみなさん、デザインの力は小さくないですよ。(写真/西田さん提供)
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畠山理仁

はたけやま・みちよし●フリーランスライター。1973年生まれ。愛知県出身。早稲田大学第一文学部在学中の93年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。主に、選挙と政治家を取材。『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』で、第15回開高健ノンフィクション賞を受賞(集英社より刊行)。その他、『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社新書)、『領土問題、私はこう考える!』(集英社)などの著書がある。
公式ツイッターは@hatakezo

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