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「マスコミ=マスゴミ」「選挙や政治は難しい」と思う人にこそ絶対観てほしい映画『はりぼて』

令和2年度の「国民負担率」は「44.6%」となる見通しだが……

 2017年10月に行なわれた総選挙の投票率は53.68%だった。そのうち、小選挙区での自民党の絶対得票率(全有権者のうち自民党候補に投票した率)は24.98%。比例代表では17.49%だった。
 しかし、選挙区で1人しか当選しない小選挙区制では「死票」が多くなる。そのため、自民党の小選挙区での議席占有率は74.39%。これに比例の結果を合わせると議席占有率は少し下がって61.1%になっている。
 言い方を少し変える。全有権者のうち24.98%の人が投票に行って自民党候補に投票すると、過半数を大きく超える議席が獲得できることになる。
 どの党に入れろとか、どの党に入れるな、とか、そういう話をしたいわけではない。誰がどこに票を入れようと全くの自由だ。

 私は「投票所に足を運んでもらい、自分たちが応援する候補者に投票してもらうことができた側が勝つ」という単純な事実を言っている。今はそうした結果を生み出すために、積極的に関わる人たちが与党側には多い。現行の選挙制度での勝ちパターンはこれに尽きると言っていい。

 ここで私が問いたいのは、「みなさんはこの結果に満足していますか」ということだ。
 大事なことだから何度でも言う。私たち有権者は「政治への参加費」を税金や社会保障費という形であらかじめ支払っている。
 その金額は「国民負担率」という数字で表される。これは国民所得に対する税金や社会保険料(年金・医療費などの保険料)の負担割合のことを指している。令和2年度は「44.6%」となる見通しだ。
 選挙に行かなければ、これだけの高い参加費を払っているあなたの意向が政治に反映されることはない。それだけは確実だ。
 最後にもう一度聞きたい。
 それでもあなたは選挙に行きませんか?

映画『はりぼて』の予告編はこちら!

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新刊紹介

畠山理仁

はたけやま・みちよし●フリーランスライター。1973年生まれ。愛知県出身。早稲田大学第一文学部在学中の93年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。主に、選挙と政治家を取材。『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』で、第15回開高健ノンフィクション賞を受賞(集英社より刊行)。その他、『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社新書)、『領土問題、私はこう考える!』(集英社)などの著書がある。
公式ツイッターは@hatakezo

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