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ダメ恋やめられる!? 〜発達障害女子の愛と性〜

「お金ちょうだい」と言われると思考停止してしまう私……なぜ「ボランティア」は善で、「貢ぐ」のは悪なのかわからない

セフレ、二股、ヒモ、ホス狂い……「ダメ恋」をやめられないのは、私に男を見る目がないから!?
『私たちは生きづらさを抱えている』『発達障害グレーゾーン』などの著書があるライターの姫野桂さんが、発達障害女性たちの恋愛事情に迫るルポ連載。
前回に続き、ポリアモリーとして生きるミナコさん(仮名)にお話を伺います。

人生は「覚えゲー」でカバー

 不倫をしてしまうことや常にパートナー以外に好きな人がいることで悩んでいたが、ポリアモリーとして生きる道を選んで解放されたミナコさん。28歳までは複数人を好きになることが嫌で直したかったけれど、ポリアモリーをオープンにしてからはぐんと生きやすくなったという。しかし、ポリアモリーがより良い生き方だとか正しい生き方だとは思っておらず、一対一で幸せになれる人はそれでいいと語る。ポリアモリーの中にはポリアモリーであることを世間に隠している人もいるというが、ミナコさん自身はオープンにした方が気持ちが良いだけだそうだ。
 ミナコさんの実家は病院を経営しており、比較的裕福な家で育ち、大学院も修士課程まで出ている。ポリアモリーという生き方を見つけたことも含め、その頭の良さを活かし、うまく発達障害を乗りこなしているように見える。

「人と話すとき、口調や声の大きさの調整、表情をどう出すか、目をどこにどう合わせるか、合わせないかなど、全部覚えて意識してやっているんです。そういう人間関係を良好にしていくためのHOW TO本はたくさん出ているじゃないですか。そのような本を読んで大量に細かく覚えてなんとかやっています。ただ、これをやるとすごく疲れるんですけどね」

 発達障害の人が発達障害に見えないよう努力をして疲れてしまうというのはよく言われることだ。それでなくとも、定型発達の人には必要のない視覚情報や聴覚情報をカットする機能が脳に備わっているのだが、発達障害の人にはその機能がないことが多く、脳へ大量の情報が流れて疲れてしまう。ミナコさんの覚えゲーも実は相当なエネルギーを消費していると思われる。

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姫野桂

ひめの・けい
フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。著書に『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)、『生きづらさにまみれて』(晶文社)がある。


Twitter @himeno_kei

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