よみタイ

自分のことに時間を使うことへのぬぐい切れない罪悪感

タイトルのインパクト、著者の顔写真がカバー、そしてその画期的な内容で話題の初書籍『ブスのマーケティング戦略』は、ロングセラー街道を驀進中。「東京都足立区で一番気さくな(自称)」税理士、お金の専門家の田村氏が伝える女子たちへの経済指南。仕事をしてお金を得るということ、それで、人生の舵を自分自身で取るために、今からできることとは。ブスでも、ブスではない人も、その中間の人も必読! 幸せに生きるためのヒント満載のエッセイ。

ブスとお金 第5回

子供が小さいのに働いていいのだろうか

昨年(2019年)、「共働きの人生戦略セミナー」というお題で講演をした。
家事育児、仕事。これだけでも大変だが、やはり自分のキャリアアップもしていきたい。
そんな思いを抱く、ワーママさんにお話しさせていただいた。

すべて両立できているかはさておき、子育て・仕事をしながら、昨年まで、2年間早稲田のビジネススクールに通いMBAを取得したものだから、建前上はキャリアアップしている風にみえるのであろう。
実際は、時間に追われ、気づいたら卒業していたのであまり記憶がない。
そんな「とりあえず」キャリアアップママである私の話が参考になるかもしれないと、お声がかかったのである。

どうも、世の中には、子供・家庭が最優先だけど、自分のキャリアアップもしたい。
でも、自分のことに時間を使うのは、罪悪感を覚える。
かといって、何もしないのも不安。うわーーーーーーーどうしよおおおお。
と考えている方が多いらしい。そんなものか。

私のような人間が偉そうに話せる内容ではないが、ご依頼があったということは、それなりに、うまくいっているように見えたからだろうとポジティブに考え、ありのままを話すことにしている。

このテーマでお話しする際、必ず読み返すのが、娘が0歳の時に書いた次のフェイスブックの投稿である。
0歳8か月で娘を保育園に入園させ、仕事の繁忙期には夜中まで事務所で仕事をしていた時期に書いたものだ。

今でこそ、私が外で働くのは、いざというとき、娘を経済的な理由で路頭に迷わせないため、私は働き続けると強い信念をもっているが、当時の私はやはり「子供が小さいのに働いていいのだろうか」と自分の行動が正しいのか、考えあぐねていた時期である。

そんな時、とある人から無邪気に邪悪な言葉を投げかけられ、心が折れ、号泣し、フェイスブックに書きなぐった投稿である。

以下、原文を載せる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■子供への愛は一緒にいる時間の長さ等でしか測ってもらえないのか。
(*読みやすさを考え、当時の文章を一部編集しています)
「一般論」から言えば私は育児をしていない方だと自分でも認識しています。
夫が協力的なこともあり、私は調子にのって仕事を続けています。
なので、「一般論」と比べれば、子供と一緒にいる時間は少ないです。

0歳児がいる自営業の女である私が、あることをきっかけに言いたいことが爆発したので、書き殴ります。今回の論点は4つ。

1.一緒にいる時間の長さでしか子供への想いを測ってもらえないのか。
こんな私でも子供のことは大切で、大好きです。しかし、これは他者から見た場合、時間や外での私の行動・発言からは推測できないことなんでしょう。

2.なぜ母親が育てる前提なのだろうか。
仮に父親がいくら残業が続いたとしても「お子さんの面倒は誰がみているの?」と質問されることはあるのでしょうか。

もちろん、「家族も大切にしなさい」という事は言われるのでしょうが、今まさにこの時点での「子供の面倒誰がみてるの」問題は聞かれないと思います。

「お子さんの面倒は誰がみているの?」については、今、見ての通り私の横に子供はいませんから、他の家族がみている以外の回答はありません。

敢えて、聞かれてしまうのは私が女性であるからなのでしょうか。

3.「人工物」に頼ってはいけないのだろうか。
女性が働くには、ある程度何かに頼らないと難しいと思っています。私はもともと母乳の出もよくありませんでしたし、早々に仕事復帰したかったので粉ミルクを選びました。

粉ミルク=人工。

なのでしょう。私はあえて粉ミルクを選択している節もあるのですが、もともと母乳で育てたいと思っていてもあげられない女性もいるわけで、それを「人工」と言われたらどんな気持ちなんでしょうか。

4.母親が自分の想いで働くことを選択することはいけないことなのか。
働くことが楽しい。働きたい。今まで培ってきたキャリアを更に伸ばしたい場合。

家族内では理解されても、「一般論」では育児を他の家族の協力を得ながら、自分の想いで働くことについて、風当たりを強く感じることがあります。

家族の理解を得ず、働くことは正直厳しいと思います。ただ、結婚・出産・育児でキャリアを捨てるのは辛い選択です。子育ては「女性」から「家族」になれば、男女関係ないと思います。まだまだ子育てをしながら、仕事も。という社会認識になっていない現実に心が折れそうになります。

私の365日24時間を見てない人にとやかく言われるのは悲しくなります。

すべての人に私・私達家族を認めてもらうことは不可能だと思いますが、女性の社会進出なんちゃらが推進されている今。制度の構築も大切ですが、一人一人の考え方も変わっていかないと、女性が働きながら、結婚する・出産する。って広まらないんだろうと思います。

まあ、自分も含めいろんな考え方の人間がいますから仕方ないですがね。というボヤキをしたら、すっきりしたので、信念曲げずに明日も変わらず突っ走りますっ!

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田村麻美

たむら・まみ●1984年埼玉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学院で経済学研究科博士課程前期課程修了。2015年に東京都足立区にTRYビジネスソリューションズ株式会社を設立し、税理士として活躍中。夫と娘の3人家族。自身の顔写真をカバーにしたデビュー作『ブスのマーケティング戦略』(文響社) は、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」を叶えるための戦略を論じた画期的なエッセイ。刊行直後から話題となりロングセラーとなっている。「ブス」という現実に向き合い、あきらめず、粘り強く努力を続けた経験から、「がんばるブスたちが輝く日本をつくりたい」という骨太のライフワークを実践中。
『ブスのマーケティング戦略』は、集英社文庫から好評発売中。

田村麻美HP
http://tamuramami.com/

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